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普連土学園中学校とは
| 創立 | 1887年 |
| 偏差値 | 60~63 |
| 主体 | 私立 |
| 所在地 | 東京都港区三田4丁目14−16 |
| 最寄り駅 | JR田町駅 三田口から徒歩8分(三田駅から7分/白金高輪駅から10分) |
| 体制 | 女子校 |
| 形態 | 完全中高一貫(高校募集なし) |
普連土学園中学校が開かれたのは1887年(明治20年)です。フィラデルフィアのキリスト教フレンド派の婦人伝道会から派遣されたジョーゼフ・コサンド、サラ・コサンド夫妻が基を据え、設立を促したのは当時アメリカに留学していた新渡戸稲造と内村鑑三でした。学校はこれを「140年近くにわたりキリスト教による人間形成を教育基盤としてきました」と説明しています。校名の「普連土」は農学者の津田仙が「普(あまね)く世界の土地に連なるように」という祈りをこめた漢字です。2026年で139年目。
教育理念はジョージ・フォックスの言葉「Let Your Lives Speak」。学校はこのモットーのもとで、あらゆる権威・伝統からの「自由」、神の前での「平等」、粘り強い「対話」、絶対的「平和主義」という4つの価値観を共有する共同体だと名乗っています。校長の青木直人は目指す人間像を「培った力を他者のために惜しみなく使う、誠実で成熟した人間」と述べています。4つの言葉で語られる理念。
一日は毎朝20分の礼拝から始まります。学校はこれを「学園のあらゆる営みの核」と位置づけ、なかでも沈黙の礼拝を、内なる語りかけに耳を澄ます時間として重く見ています。年間行事には創立記念礼拝、収穫感謝礼拝、クリスマス礼拝が並びます。毎朝20分の習慣です。
中学では週6時間を英語にあてています。日本人教員が文法・読解の力をつけ、ネイティブ教員が少人数クラスで音声面を重視した授業を担当する分担です。校内の交流の機会も多く、留学生やネイティブ教員と英語で昼食をとるイングリッシュ・ランチ、中学3年が英語だけで2泊3日を過ごすイングリッシュ・キャンプ、高校1年のエンパワーメントプログラムがあります。外国からのお客様による礼拝も英語に触れる場です。校内で使う場面が多い。
世界に200校ほどあるフレンド派の学校(Friends School)のうち、日本にあるのは普連土学園だけです。理事長メッセージがそう明記しています。フレンド派は17世紀半ばのイングランドでジョージ・フォックスによって生まれた教派で、クエーカーという別称を持ち、1947年にはアメリカ・フレンズ奉仕団とイギリス・フレンズ協議会がノーベル平和賞を受けました。日本では唯一の存在。
海外研修も、この歴史とつながる形で組まれています。イギリスでの夏期研修「ジョージ・フォックスツアー」は高校1〜2年の30名・12日間で、建学のルーツを訪ねる内容。ほかに中学3年のカナダ研修プログラム(30名・10日間)、高校1年のニュージーランドターム留学(6名・2か月間)があります。
2026年3月に卒業した133回生は115名で、国公立大学12名、私立大学94名が進学しました。進学準備は9名。実数は現役の数字です。合格の延べ数で見ると私立は71大学に及び、進学先の幅は広いといえます。個別では東京大学に2名が現役合格してそのまま進学、慶應義塾大学は12名合格で9名が進学。延べ合格者数と実際の進学者数は別の数字なので、読み分けが必要になります。
高校からの募集は行っておらず、中学入学者だけで6年間を過ごす完全中高一貫です。公式の入試Q&Aは冒頭で「中学入試に関してよくある質問」と断り、転入試験のページも「高等学校では募集しておりません」と記しています。中学から高校への進学は「進学判定は行いますが、成績が問題となった場合も出された課題をきちんとこなせば進学は認められます」(学園生活Q&A)。入学の入口は中学だけです。
普連土学園中学校入試の基本情報(2027年度)
一般入試
| 1日午前4科 | 1日午後算数 | 2日午後2科 | 4日午前4科 | |
| 試験日 | 2027年2月1日(月)午前 | 2027年2月1日(月)午後 | 2027年2月2日(火)午後 | 2027年2月4日(木)午前 |
| 募集人員 | 女子50名 | 女子20名 | 女子30名 | 女子20名 |
| 入試科目・配点 | 4教科 350点満点 算100・国100・理75・社75 | 算数のみ 100点満点 | 国語・算数 200点満点 各100点 | 1日午前4科と同じ |
| 時間割 | 算8:30〜9:30 国9:45〜10:45 理11:00〜11:30 社11:45〜12:15 | 算15:30〜16:20(50分) 16:25開始回もある | 国15:30〜16:20(50分) 算16:35〜17:25(50分) 16:35開始回もある | 1日午前4科と同じ |
| 受付時間 | 受付7:30〜8:00 遅刻は9:00まで(算数の終了は9:30) | 受付14:00〜15:00 16:20以降の到着は不可 | 受付14:00〜15:00 16:30以降の到着は不可 | 1日午前4科と同じ |
| 出願期間 | 2027年1月10日9:00〜1月31日23:59 | 2027年1月10日9:00〜2月1日23:59 | 2027年1月10日9:00〜2月3日23:59 | |
| 出願方法 | Web出願のみ(mirai-compass) 提出書類はない | |||
| 受験料 | 25,000円 | 10,000円(減額対象外) | 25,000円 | |
| 合格発表 | 2027年2月1日(月)21:00 | 2027年2月1日(月)23:00 | 2027年2月3日(水)1:00 | 2027年2月4日(木)21:00 |
| 入学手続き締切 | 2月4日(木)16:00まで | 2月6日(土)16:00まで | ||
| 入学手続き金 | 入学金300,000円 分割納入も可(前納200,000円+後納100,000円、後納は2027年2月8日まで) | |||
| 備考 | 一度合格した受験生はその後の試験を受けられない 同時出願の減額は2回40,000円・3回55,000円 | |||
帰国生入試
| 1日午前 | 4日午前 | |
| 試験日 | 2027年2月1日(月)午前 | 2027年2月4日(木)午前 |
| 募集人員 | 若干名 | |
| 入試科目・配点 | 算数・国語・作文・面接 算100・国100 作文と面接は配点非公表 | |
| 時間割 | 算8:30〜9:30 国9:45〜10:45 作文11:00〜12:00 面接13:00〜(15分) | |
| 出願期間 | 2027年1月10日9:00〜1月31日23:59 | 2027年1月10日9:00〜2月3日23:59 |
| 受験料 | 25,000円 | |
| 合格発表 | 2027年2月1日(月)21:00 | 2027年2月4日(木)21:00 |
| 入学手続き締切 | 2月4日(木)16:00まで | 2月6日(土)16:00まで |
| 備考 | 作文は日本語(800字以内)か英語(400〜500words)を選ぶ 面接は保護者1名同伴で15分程度 合否は国語と算数を重視し作文は参考程度(入試Q&A) 出願方法・入学手続き金は一般入試と同じ | |
| 出願資格 | 上記に加えて、継続して1年以上海外に在留し2024年3月1日以降に帰国の女子 | |
2027年度は入試の骨格が動いていません。一般入試4回次と帰国生入試2回次という区分、募集人員、受験科目、配点、試験時間、受験料はいずれも2026年度と同じで、日程も2月1日・2日・4日という並びを保っています。変わったのは費用と発表時刻です。回次は6区分です。入学後の1年間の費用は1,003,600円から1,029,600円へ、26,000円上がりました(旅行積立金が42,000円から48,000円、学年費が220,000円から240,000円)。授業料495,600円と教育充実費210,000円は据え置きです。金額は要項の参考値です。ただし要項の費用欄には「参考:2026年度」という断り書きがあるため、2027年度入学者の負担額そのものではありません。2日午後2科の合格発表は2月3日の2時から1時に1時間前倒しになりました。深夜の発表という点は変わりません。入学式の名称も改まり、2027年度からは入学礼拝です。
普連土学園中学校入試の合格者や倍率(2026年度)
2026年度入試の結果を、学校が2026年2月13日現在の数字で回次別に公表しています。志願者が最も多いのは1日午後算数の315名で、4教科型の1日午前4科(207名)を100名以上上回りました。志願者数と受験者数の差が回次によって大きい点にも注意が必要で、2日午後2科は志願352名に対して受験215名、4日午前4科は志願272名に対して受験152名です。前の回で合格を得た受験生が来ないためで、一度合格した受験生はその後の試験を受けられません(要項の当日注意事項)。倍率がいちばん高いのは4日午前4科の3.9倍。倍率は回次で開きます。繰上合格は4回次で合計6名出ており、学校が公表する倍率はその繰上合格者を分母に含めた値なので、育伸社が独自に載せている実質倍率(4日午前4科は4.08倍)とは数字の定義が違います。帰国生は各回の内数で、帰国生入試の得点結果は学校が非公表です。
| 1日午前4科 | 1日午後算数 | 2日午後2科 | 4日午前4科 | |
| 日程 | 2026年2月1日 午前 | 2026年2月1日 午後 | 2026年2月2日 午後 | 2026年2月4日 午前 |
| 志願者数 | 207名(内帰国生2) | 315名 | 352名 | 272名(内帰国生1) |
| 受験者数 | 195名(内帰国生2) | 293名 | 215名 | 152名(内帰国生1) |
| 合格者数 | 75名(内帰国生1) | 184名 | 86名 | 37名(内帰国生0) |
| 繰上合格者数 | 2名 | 0名 | 2名 | |
| 倍率 | 2.5倍 | 1.6倍 | 2.4倍 | 3.9倍 |
| 合格者平均点 | 220.5/350 国66.4・算66.2・理43.8・社46.2 | 72.1/100 | 131.4/200 国69.9・算61.5 | 246.9/350 国68.9・算78.1・理46.1・社53.8 |
| 合格者最低点 | 200 国47・算36・理29・社32 | 62 | 113 国43・算37 | 226 国51・算52・理30・社29 |
普連土学園中学校入試の科目の傾向と対策
国語
説明文と小説を通して基礎的な読解力をみる、というのが学校の説明です。説明文では文章全体の主張をつかむ力、小説では出来事をきっかけに変化する登場人物の心情を読み取る力が問われます。漢字は教育漢字が中心。配点は100点です。1日午前4科と4日午前4科は記述問題の比重が高く、2日午後2科は選択肢問題が中心ですが、学校は「出題方針や問題の水準に違いはありません」と明言しています。2026年度は4日午前4科の合格者平均点が68.9点で全受験者平均の60.6点を8.3点上回り、読解と記述の差がそのまま合否に出ていると読めます。記述の練習は欠かせません。
算数
4教科型の算数は、計算問題、定型問題、会話形式の問題という順で並びます。会話形式とは、途中にヒントとなる小問をおいてそれを使って次の答えを導く形式です。途中過程にも配点があるので、解答用紙に途中式と考え方を書く必要があります。1日午後算数はまったく別の設計です。50問×2点=100点で、一行文章題と計算問題だけ。標準レベルが中心ですが試験時間が50分で、解答用紙に途中式を書く欄がなく答えだけを記す形式なので、部分点を拾う戦い方が通りません。2019年度に新設された回次で、2026年度は志願者315名。得点差がいちばんはっきり出るのも算数で、4日午前4科は合格者平均78.1点に対して全受験者平均55.3点と23点近い開きがありました。差がつく科目。
理科
理科は1日午前4科と4日午前4科だけの科目です。30分・75点満点で、2日午後2科と1日午後算数にはありません。出題は小学校の教科書を中心に発展的な内容も含み、物理・化学・生物・地学の各分野からほぼ均等に配分されます。分野の偏りはありません。グラフや表の読み取り、計算問題、文章での解答を求める問題は必ず出ると学校が明記しています。合格者最低点は1日午前4科29点、4日午前4科30点。75点満点の半分を下回っていても、他科目で補えば合格に届いています。判定は4科の合計で行われます。
社会
社会も4教科型の2回次だけで、30分・75点満点。地理・歴史・公民がそれぞれ各大問ごとに融合した形で出され、3分野はほぼ均等です。時事問題と資料の読み取りは毎年出題。文章で答える問題もあるため、学校は「語句の意味や歴史的事件の意義を理解することも大切」と書いており、用語を覚えるだけの準備では足りません。得点をみると、4日午前4科の社会は合格者平均53.8点で全受験者平均44.3点を9.5点上回り、4科目のなかで差が大きい科目でした。過去問は2015年度分から公開されています。資料を読む力が問われます。
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