中学受験を控えたお子様が思うように勉強しない。声をかけてもやらず、焦っているのは親だけ。このような状況に悩むご家庭は少なくありません。
子供が勉強しない背景には、受験の目的を自分事として捉えられていない、何から手をつければよいか分からない、自信を失っている、ゲームや動画などの誘惑から切り替えられない、親の言葉に反発している、疲れがたまっているなど、さまざまな原因があります。原因によって適した対応も異なるため、まずはお子様が勉強しない理由を見極めることが大切です。
この記事では、中学受験で子供が勉強しない主な原因を6つに分けて、それぞれの対処法を解説します。あわせて、直前期に急に勉強しなくなった場合の対応や、保護者が避けたい対応についても紹介します。
Contents
中学受験で子供が勉強しない原因と対処法

子供が勉強しないとき、原因を確かめないまま「勉強しなさい」と繰り返しても状況は変わりません。まずは次の6つのうち、どの原因に近いかを確認してみてください。複数の原因が重なっていることもあります。
中学受験をする目的や志望校への気持ちが弱い
「何のために受験するのか」が自分事になっていないパターンです。親の意向で始めた受験の場合、勉強が「やらされるもの」になり、本人の中に努力する理由が生まれにくいことがあります。
小学生にとって「将来の選択肢が広がる」といった説明だけでは、受験する意味を実感しにくいものです。学校説明会や文化祭に足を運ぶ、その学校に通う生活を一緒に想像するなど、本人が志望校を具体的にイメージできる機会を作ってみましょう。志望校が本人の希望と合っているかを、あらためて確認することも大切です。
何を・どの順番で勉強すればよいか分からない
やるべきことが多すぎて、どこから手をつければよいか分からなくなっているパターンです。塾の宿題、復習、過去問演習などが並行して積み上がると、何を優先すべきか判断できず、結果として手が止まってしまうことがあります。
このタイプでは、やることの優先順位を整理することが大切です。今週中に必ず終わらせるものを2つか3つに絞り、それ以外は後回しにしてよいと決めるだけでも取り組みやすくなります。本人だけに判断を任せず、保護者や塾の先生と一緒に整理してみてください。
問題が難しくなり自信を失っている
学年が上がって問題の難度が増し、解けない経験が続いたことで勉強を避けるようになっているパターンです。成績が下がったときや、塾のクラスが下がったときなどをきっかけに起こることもあります。
この場合は、一度解けるレベルの問題まで戻ってみましょう。難しい問題ばかりに取り組むのではなく、理解できている単元や基本問題を短時間で解き、「自分でも解ける」という感覚を取り戻すことが大切です。そのうえで、少しずつ取り組む問題の難度を上げていきましょう。
ゲームや動画などの誘惑から切り替えられない
目の前の楽しみを我慢できず、つい後回しにしてしまうパターンです。小学生は先を見通して行動を選ぶ力がまだ育つ途中にあります。意志の強さの問題として叱っても解決しません。
環境と時間のほうを調整してください。勉強する時間帯と場所を決める、始める前に端末をリビングに置くなど、切り替えの判断を本人に委ねない仕組みが有効です。あわせて、勉強のあとに楽しみを置く順番にすると、切り替えの負担が軽くなります。
ゲームや動画など目の前の楽しみを優先し、勉強を後回しにしてしまうパターンです。中学受験生はまだ小学生のため、長期的な目標よりも目の前の楽しみに気持ちが向くこともあります。意志の強さだけの問題として叱るのではなく、勉強に切り替えやすい環境を作ることが大切です。
例えば、勉強する時間帯と場所を決める、勉強を始める前にスマートフォンやゲーム機を別の場所に置くなど、毎回本人の判断に任せなくても始められる仕組みを作ります。また、「勉強が終わったらゲームをする」など、勉強と楽しみの順番をあらかじめ決めておく方法もあります。
親から勉強を言われることに反発している
親から言われるほど勉強したくなくなっているパターンです。「勉強しなさい」と繰り返すうちに、勉強そのものよりも、親から指示されることへの反発が強くなってしまうことがあります。
この場合は、一方的な指示を減らし、本人が決められる部分を作ってみてください。例えば、「今からやる? ご飯のあとにする?」のように、勉強すること自体は前提にしながら、始めるタイミングなどを本人に選んでもらう方法があります。決めたことに取り組めたときは、結果だけでなく、実行できたことも認めてあげましょう。
疲れやストレス、受験へのプレッシャーがたまっている
学習量が多く疲れがたまっている、あるいは受験へのプレッシャーが強くなっているパターンです。勉強になかなか手がつかないだけでなく、機嫌が悪い日が続く、睡眠時間が減っているといった変化がないかも確認してみてください。
疲れやストレスが原因の場合は、さらに学習量を増やすのではなく、現在の勉強量と休息のバランスを見直す必要があります。必要に応じて勉強時間を減らす、半日だけ勉強から離れるなど、休む時間を確保することも検討してください。保護者が焦って勉強を促し続けるのではなく、まずは子供の状態を確認することが大切です。
中学受験の直前期に勉強しない場合はどうする?
直前期に入ってから急に勉強しなくなった場合は、まず何が原因になっているのかを確認しましょう。長期間の勉強による疲れや本番への不安など、直前期ならではの理由で手が止まっていることがあります。
直前期に急に勉強しなくなる原因を確認する
直前期に考えられる原因には、疲労の蓄積、本番への不安、やることが増えすぎたことによる混乱、模試の結果が良く安心してしまっていることなどがあります。
模試で良い判定が続くと、緊張感が緩むこともあります。ただし、不安をあおって勉強させるのではなく、本番までにやると決めたことを一緒に確認し、残りの期間で何を仕上げるのかを整理しましょう。
やることを絞って勉強を再開させる
直前期は残された時間が限られているため、すべてをやろうとするとかえって手が止まりやすくなります。優先順位をつけ、やることを絞ってください。
なかなか勉強を始められない場合は、短時間で終わるものから取り組む方法もあります。過去問を1年分通して解くのではなく、苦手な大問を1つ解く、暗記事項を10分だけ確認するなど、始めるハードルを下げてみましょう。
直前期の具体的な勉強の進め方は「難関中学出身の先輩80人に聞いた!中学受験直前期にするべき効果的な追い込みの勉強法とは?」で解説しています。
過去問演習の進め方は「中学受験の過去問はいつから始める?効果的な過去問演習のやり方を解説!」をあわせてご確認ください。
疲労やストレスが強い場合は休むことも必要
疲れやストレスが強く出ている場合は、勉強量を増やすよりも休息を優先することが必要です。睡眠時間が足りているか、体調を崩していないかなども確認してください。
直前期だからと無理に勉強を続けさせると、本番までに疲れが残ってしまうこともあります。半日だけ勉強から離れる、早めに切り上げて睡眠時間を確保するなど、お子様の状態に合わせて調整しましょう。
子供が勉強しないときに避けたい保護者の対応
よかれと思ってした対応が、かえって子供を勉強から遠ざけてしまうことがあります。次の4つの対応は避けましょう。
感情的に叱る・「勉強しなさい」と繰り返す
感情的に叱っても、勉強しない原因そのものは解決しません。繰り返し「勉強しなさい」と言われることで、勉強への抵抗感や親への反発が強くなることもあります。声をかけるときは、まず勉強できていない理由や今の状況を確認してみてください。
「このままだと落ちる」など不安をあおる
「このままだと落ちる」などと不安をあおる声かけは、一時的に勉強するきっかけになっても、プレッシャーを強めてしまうことがあります。不合格の可能性を強調するよりも、残りの期間で何をするのかを一緒に整理しましょう。
他の受験生や兄弟と比較する
他の受験生や兄弟と比べることで、自信を失ったり、勉強への意欲が下がったりすることがあります。成長を確認するときは、以前のお子様自身と比べ、できるようになったことを具体的に伝えてください。
ゲームやスマホを一方的に取り上げる
ゲームやスマホを一方的に取り上げると、反発を招くことがあります。使う時間帯や場所について本人と相談し、納得できるルールを決めるほうが勉強に取り組みやすくなります。決めたルールが守れているかも、必要に応じて一緒に確認してください。
家庭だけで解決するのが難しい場合は第三者に相談する
原因が分かっていても、家庭の中だけではうまく状況を変えられないことがあります。親子だと感情的になってしまう場合は、第三者に相談することも選択肢の一つです。
塾の担当者に家庭での様子を伝えて相談するほか、家庭教師にサポートしてもらう方法もあります。家庭教師であれば、お子様の理解度や学習状況を見ながら、やることを絞ったり、つまずいている単元まで戻ったりと、必要に応じて学習内容を調整できます。親から言われると反発してしまうことでも、第三者から伝えられることで素直に受け入れやすくなる場合があります。
直前期に保護者ができるサポート全般については「中学受験の直前期(12月・1月から)の過ごし方は?保護者ができるサポートからNG行動まで徹底解説します!」でも詳しく解説しています。
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