帰国子女だと中学受験は難しい?各中学の受験情報や対策方法を解説!

帰国子女とは、親の仕事や留学などの理由で海外に一定期間滞在し、その後日本に戻った子供たちのことを指します。ちなみに、帰国子女と聞くと女の子をイメージしがちですが、「子」が息子、「女」が娘を意味しているので、実際は男女どちらにも当てはまります。

一般的に帰国子女の中学受験は難しいとされており、合格するためには十分な対策が必要になります。この記事では、帰国子女入試(帰国生入試)を利用して中学受験を考えているご家庭に向けて、対策方法や各中学の受験情報を解説します。

Contents

帰国子女入試(帰国生入試)とは

帰国子女入試(帰国生入試)とは、一般入試とは別枠で実施される海外での生活経験のある帰国子女を対象とした入試のことです。

親の都合で海外にいた子供は日本で育った子供と比べてハンディが生じている、という考えに基づいて設けられており、帰国生入試と呼ばれることもあります。

最近では英語教育やグローバル教育の強化が求められることが多く、自校のグローバル化の推進や英語力向上のために帰国子女を積極的に受け入れる中学校が増加しています。

最近の帰国子女入試(帰国生入試)の傾向

日本在住でありながら高い英語力を身に付けている生徒は少なからず存在します。英語力の高い生徒が欲しい中学校の中には、こうした生徒を確保しようと、帰国子女入試(帰国生入試)を海外在住歴がなくても受験可能とする学校も現れ始めました。そうすることで、優秀な生徒を一般入試以前に囲い込むことができるからです。

しかし、帰国子女入試(帰国生入試)は本来日本国内で教育を受けられなかった生徒への配慮です。こうした事態を解消するため、東京都私立中高協会は1年以上3年以内(海外在住1年以上・帰国後3年以内)というルールを明確に定めました。

また、生徒確保のための試験日の早期化を解消を目的に、東京都では2024年度から入試解禁日は11月20日以降となりました。こうしたことから、入試基準の厳格化がされていない首都圏近郊の神奈川や千葉などの帰国子女入試(帰国生入試)に出願が流れることが予想されます。長期的には東京都以外でも入試基準の厳格化が進むでしょう。

他方、帰国子女入試(帰国生入試)の定員に関しては明記されていない学校も多く、実際の受け入れ人数を正確に把握することは困難ですが、受け入れ校、受け入れ人数は共に増加傾向にあると言えるでしょう。

帰国子女入試(帰国生入試)で中学受験する場合の資格とは?

帰国子女枠で中学受験をするためには、資格基準を満たしているかを確認する必要があります。

一般的な基準として、帰国子女入試(帰国生入試)の受験資格を得るためには、海外での滞在期間が最低1~2年以上、また帰国後1~3年以内が条件となっています。

基準は中学校により異なり、「わずかな帰国時期の差で中学受験できないのはかわいそう」ということで、例外的に受験を認めてもらえる場合もあるため、帰国子女入試(帰国生入試)を検討される場合は直接中学校に問い合わせることをお勧めします。

帰国子女入試(帰国生入試)での入試日程は?

帰国子女入試(帰国生入試)の入試日程は、全国的に最速で11月下旬ごろから開始します。一般入試よりも早い時期に帰国子女枠での入試を実施する中学校は、帰国生を積極的に受け入れようとしていることが多く、一般入試よりも科目数を少なくしたり、試験問題を簡単にしたりしていることがあります。

しかし、中には一般入試と同じ日に帰国子女入試(帰国生入試)を行う学校もあります。この場合、一部の優遇措置はあるものの、基本的には一般入試と同様の難易度であることが多いです。

各学校の帰国子女入試(帰国生入試)の難しさを測る際は、入試日程も参考にしてみてください。

帰国子女入試(帰国生入試)で中学受験するために考えることとは?

帰国子女入試(帰国生入試)での中学受験を考える際には、いくつか重要なポイントがあります。以下に検討すべき要点を示します。

帰国子女入試(帰国生入試)で受験するかどうかを決める

帰国子女入試(帰国生入試)の試験は通常、一般入試と異なる枠で行われます。一般入試に加えて、帰国生入試でも受験することで、合格のチャンスが増えることは間違いありません。ただ、何校も・何度も受験をすることはお子様にとって大きな負担となり得ます。

お子様の学力だけでなく、精神的な負担やストレスを考慮し、受験校の決定と、どの枠で受験するかを選定することが重要です。

英語を入試に使うか決める

帰国子女枠での受験では、英語力が重要な要素となる場合があります。一部の学校では試験科目として英語作文が課されることもあり、大学入試以上の高い英語力が求められることがあります。英語があまり得意でない場合、英語を使用しない入試を実施する学校もありますので、入試内容を事前によく調べ、適切な選択を行うことが重要です。

早めに志望校を決める

前述の通り、早いところでは11月の下旬から入試が始まる学校が多くあります。早い段階で志望校を決め、対策を進めていきましょう。

面接対策をする

学校によっては面接に重きを置いている学校も多くあります。

帰国子女入試(帰国生入試)での募集をしている学校は、帰国子女ならではの国際感覚や、柔軟な考え方、自己表現力を重要視している傾向にあります。

面接では、これらをアピールすることが重要です。「海外生活で得たこと」について、本番までにしっかりと準備をし、自信を持って答えられるようにしましょう。

帰国子女入試(帰国生入試)の中学受験が難しい理由

次に帰国子女入試(帰国生入試)での中学受験が難しいと言われている理由について解説します。

帰国子女を受け入れている学校の偏差値が高い

主な理由の一つとして、帰国子女を受け入れる中学校の偏差値が高い傾向にあることが挙げられます。受け入れ態勢が整っている学校は、学問的にも社会的にも高い評価を受けており、多くの家庭が志望する名門校であることが多いです。

帰国子女入試(帰国生入試)で受験する場合、名門校を狙うライバルは多く、求められる偏差値が高くなりやすいです。

自身のレベルが合格ラインに達しているのかわかりづらい

海外生活を送っている間、日本の基準に合わせた学力テストを受ける機会が限られるため、自分の学力が中学入試の合格ラインに達しているかを判断するのは難しく、これは大きな不安要素となります。

帰国時に模試を受けることが理想的ですが、帰国のタイミングやその他の事情により、これが難しい場合もあります。

合格へ向けた指導が受けづらい

中学入試に合格するためには、中学入試のスペシャリストに指導を受けるのが必須と言えます。しかし、海外在住の家庭にとっては、このような専門的な指導者を身近に見つけることは困難です。

海外に住みながら学力を判断したり、合格に向けた指導を受けたいといった場合、日本にいる家庭教師を活用することがおすすめです。オンライン家庭教師であれば、海外にいながらでも日本の先生から指導を受け、現在の学力レベルを評価してもらうことができます。また、それをもとに指導を受けることも可能になります。

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帰国子女入試(帰国生入試)を実施している中学校偏差値ランキング

中学受験において学校を選ぶポイントはたくさんあります。しかし、1校1校すべてのポイントを確かめるのはかなり大変です。

そのため、以下で学校を選ぶ基準となる基本ポイントとともに2024年の入試で帰国子女枠を受け入れている学校を都県別、偏差値順に紹介します。学校名をクリックしますと学校の詳細を確認できますのでご活用ください。

中学受験における学校選びについてはこちらの記事で詳しく紹介しています。ぜひ合わせて参考にしてみてください。

【中学受験】【志望校選び】私立?国立?公立?徹底比較

東京都の帰国子女入試(帰国生入試)を実施している中学校偏差値ランキング

学校名区分受験時期偏差値英語
渋谷教育学園渋谷中学校私立共学校1月下旬70~71必要
豊島岡女子学園中学校私立女子校2月上旬69~70不要
広尾学園中学校私立共学校12月下旬63~70選択可能
海城中学校私立男子校1月上旬67~68選択可能
鷗友学園女子中学校私立女子校2月上旬65~68不要
早稲田大学系属早稲田実業学校中等部私立共学校2月上旬63~68不要
本郷中学校私立男子校2月上旬63~66不要
白百合学園中学校私立女子校1月上旬65必要
頌栄女子学院中学校私立女子校12月上旬2月上旬63必要
東洋英和女学院中学部私立女子校2月上旬59~61不要

神奈川県の帰国子女入試(帰国生入試)を実施している中学校偏差値ランキング

学校名区分受験時期偏差値英語
聖光学院中学校私立男子校1月上旬70~72選択可能
慶應義塾湘南藤沢中等部私立共学校2月上旬69必要
洗足学園中学校私立女子校1月上旬67~68必要
サレジオ学院中学校私立男子校1月上旬65不要
青山学院横浜英和中学校私立共学校2月上旬61~63不要
神奈川大学附属中学校私立共学校12月下旬61~62必要
逗子開成中学校私立男子校12月下旬61~62選択可能
湘南白百合学園中学校私立女子校12月中旬56~61必要
法政大学第二中学校私立共学校1月上旬60不要
公文国際学園中等部私立共学校12月中旬56必要

千葉県の帰国子女入試(帰国生入試)を実施している中学校偏差値ランキング

学校名区分受験時期偏差値英語
渋谷教育学園幕張中学校私立共学校1月下旬70必要
市川中学校私立共学校12月上旬68~69必要
東邦大学付属東邦中学校私立共学校12月上旬65~66必要
芝浦工業大学柏中学校私立共学校1月下旬60~63不要
千葉大学教育学部附属中学校国立共学校1月下旬62不要
専修大学松戸中学校私立共学校1月下旬61選択可能
麗澤中学校私立共学校1月下旬56~60選択可能
昭和学院中学校私立共学校12月上旬38~56選択可能
光英VERITAS中学校私立共学校12月上旬36~54不要
二松學舍大学附属柏中学校私立共学校12月上旬37~47選択可能

埼玉県の帰国子女入試(帰国生入試)を実施している中学校偏差値ランキング

学校名区分受験時期偏差値英語
栄東中学校私立共学校1月上旬65~70必要
立教新座中学校私立男子校1月下旬67不要
昌平中学校私立共学校12月下旬43~59必要
埼玉大学教育学部附属中学校国立共学校2月上旬57不明
埼玉栄中学校私立共学校1月中旬51~57不要
開智中学校私立共学校11月下旬41~57必要
城西川越中学校私立男子校1月上旬40~52不明
獨協埼玉中学校私立共学校1月上旬48~51不要
大妻嵐山中学校私立女子校12月上旬40~51必要
細田学園中学校私立共学校12月上旬1月上旬43必要

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まとめ

帰国子女入試(帰国生入試)の中学受験は、決して簡単なものではありませんが、十分な準備とサポートがあれば、合格を勝ち取れるはずです。スマートレーダーを活用することで、海外在住でも日本の先生からオンラインで指導を受けることが可能です。帰国子女入試(帰国生入試)の中学受験対策に活用してみてはいかがでしょうか?

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