言わずと知れた日本最高水準の総合大学、東京大学。毎年9,000人以上もの人が出願し、倍率は科類によっては5倍以上にまで及びます。
そんな超難関大学である東京大学に合格するためには、どのような参考書を使って勉強すればいいのでしょうか。
その疑問に答えるべく、スマートレーダーでは、東大生を対象にアンケートを実施し、東大入試の対策をするために活用した参考書を聞き出すことに成功しました!この記事でそれらを紹介していきます。
Contents
全科目共通
東大の25カ年(難易度:★★★★☆)
「東大の25ヵ年シリーズ」は東京大学の25年分の過去問が各科目ごとに1冊づつ、分かれて載っています。各科目で年ごとに問題を分けているのではなく、単元別に問題を分けているのが特徴で、苦手な分野を集中的に勉強したい方におすすめです。
鉄緑会 東大〇〇問題集(難易度:★★★★☆)
超優秀な学生のみが所属していることで有名な「鉄緑会」が作成している東大の過去問集。科目ごとに問題集が作られていて、特徴はなんといっても問題解説のクオリティの高さです。「これさえやっていれば東大は大丈夫」という声もあるほどで、東大受験生にとって有用な書籍です。
赤本(難易度:★★★★☆)
赤本とは「大学入試シリーズ」の総称で、各大学の過去問が3〜5年分載っています。大学ごとの出題傾向を分析し、対策を取るためのものであって、実力を伸ばすための教材ではありません。参考書ルート作成の際は注意してください。
国語
現代文
現代文標準問題精講(難易度:★★★★☆)
全国の大学の入試問題で取り扱われた問題文の中から8つのテーマで合計40題厳選されています。「標準」と書かれていますが、問題は難しいものが多く、解説が少なめです。記述式の練習がしたく、現代文が得意な方は参考書ルートの終盤に組み込むことをおすすめします。
古文
古文単語ゴロゴ(難易度:★☆☆☆☆)
単語のゴロとイラスト、成り立ちや由来が載っており、古文が苦手な方でも単語を簡単に覚えることができます。また、「古文単語ゴロゴ」は3種類あり、掲載されている全てにイラストと解説が載っている「古文単語ゴロゴ プレミアム」がおすすめです。
数学
基礎・標準レベル
4step(難易度:★☆☆☆☆)
4STEPは教科書レベルの問題が多く、繰り返し問題演習することによって数学の基礎力が身につきます。教科書レベルの問題はマスターしていて、基礎を徹底的に固めたい方におすすめです。基礎といっても4stepは詳しい解説が載ってないため、教科書レベルをマスターしてから取り組みましょう。
フォーカスゴールド(難易度:★☆☆☆☆~★★★★☆)
網羅系参考書の代表格ともいえる参考書です。入試数学の典型問題を多数収録しており、解説がとても充実していています。同ページに問題と解説が載っていて、問題に詰まった時に解説を見て、すぐにまた問題に取り組みやすいです。また、解答だけではなく計算過程で気を付けるべきことや、考え方も載っているため、応用力を身に付けやすいです。この参考書を周回し、完璧に仕上げることで、多くの大学を射程圏内に収めることができます。
青チャート(難易度:★☆☆☆☆~★★★★☆)
フォーカスゴールド同様、網羅系参考書の鉄板といえる参考書です。「チャート」シリーズの内、赤チャートに次いで難易度が高いです。問題の量が膨大であり、解説も考え方まで詳細に載っているため、この参考書を繰り返し解き、完璧に仕上げることで大学の受験範囲のカバーが可能です。しかし、問題数が膨大であるため、すべて完璧にするのは時間的に厳しいこともあります。その場合は特定分野だけ取り組んだり、辞書的に利用したりしても良い教材です。
応用・発展レベル
1対1対応の演習(難易度:★★★★☆)
「1対1対応の演習」は多くの受験生から支持を得ており、とにかく評判がいいです。標準問題から難問題にかけて、良問が入試問題から選抜されて掲載されています。例題は標準~応用、演習題は応用~発展レベルの問題が揃っています。精選された問題に対して多数の別解が掲載されているため、難問に対して様々な視点から解く力を養うことができます。問題の水準が高めですので、いきなり「1対1対応の演習」に取り組むのではなく、「フォーカスゴールド」や「青チャート」などで地力をつけてから取り組むことをお勧めします。
ハイレベル 数学I・A・II・Bの完全攻略(難易度:★★★★☆)
ハイレベル 数学I・A・II・Bの完全攻略は解説がかなり詳しく、一般性の高い良問を集めた参考書です。問題数は多くないですが、1問につき解説が3ページ以上載っているので仕上げるにはかなりの時間を要します。考える力を養える参考書で単元ごとの理解を深めたい方におすすめです。
新数学スタンダード演習(難易度:★★★★☆)
「大学への数学」の問題演習版です。各分野ごとに問題と解説を分けて掲載しています。どの分野の問題なのかを判断して解く実践力が身につきやすいです。1対1シリーズと比べて、複数分野を使った総合問題も扱っているため、若干レベルが高いです。
文系数学の良問プラチカ(難易度:★★★★☆)
「文系数学の良問プラチカ」は選び抜かれた数学の良問が掲載されています。問題量は149問と、さほど多くないですが、「良問」とタイトルの入っている通り応用力が身につきます。東大・京大・一橋といった最難関国公立を想定したレベルとなっていますので、基礎事項を確実に身に付け、ある程度の応用力を鍛えてから取り組むようにしましょう。
やさしい理系数学(難易度:★★★★☆)
タイトルに反してなかなかの難問が詰まっている問題集ですので、参考書ルート作成時は終盤に組み込みましょう。解説は丁寧ですが、複数の単元の知識や解放を組み合わせて解く問題が多いため、難関大学で数学を軸に得点を狙っていく人におすすめの教材です。
大学への数学(難易度:★★☆☆☆~★★★★★)
大学入試対策用の問題集というより、数学をより深く勉強したいという方向けの問題集です。月刊誌であり、「特集」「講義・演習」「発展演習」「大数模試」「学力コンテスト」「宿題」という構成になっています。特集は主に「ベーシック演習」「スタンダード演習」「日々の演習」から成り、毎月異なる単元を扱っています。難易度は「スタンダード演習」までは標準・応用レベル、「日々の演習」と「講義・演習」は発展レベル、「発展演習」以降は超発展レベル、「宿題」に至ってはそれ以上のレベルです。大学入試対策として利用するのであれば、「発展演習」以降は手を付けなくても良いでしょう。大学入試対策にとどまることなく、数学をより深く勉強したい方は一度触れてみることをおすすめします。
英語
英単語
英単語ターゲット(難易度:★☆☆☆☆~★★★☆☆)
ターゲット1200.1400,1900とあり、レベル別で単語数がわかれています。ターゲット1900までマスターすれば早慶や国立大学の二次試験まで対応可能です。また、「ターゲットの友」という公式アプリがあり、スマートフォンを用いて手軽に英単語を勉強することもできます。単語の意味を一語一義に絞って掲載しており、派生した意味まで覚えるのが苦手な方におすすめです。
システム英単語(難易度:★☆☆☆☆~★★★☆☆)
通常盤とBasic版があります。難関大学合格を目指す方には通常盤がおすすめです。1章から4章がレベル別の構成となっていて、5章には多義語が掲載されています。また、3~5語から成るミニマルフレーズが載っているため、単語の使い方まで身に付き効率的に暗記できます。
鉄緑会 東大英単語熟語 鉄壁(難易度:★☆☆☆☆~★★★★☆)
特徴は見出し語が多いことです。通常の単語帳では派生語や反意語として掲載されるような単語も見出し語として載っているため、セットで覚えられます。収録されている単語のレベルは全て高レベルというわけではなく、センターレベルから難関大レベルまで幅広く収録されています。また、語源が掲載されていることも特徴です。単語の構成が分かるようになると、初見の単語であっても語源を手掛かりに意味を類推できるようになります。他にも、50のセクションに分かれていたり、熟語や例文、イラストが載っていたりして、単語を覚えやすくするための工夫がたくさんされており、長文読解や英作文にも対応できる力が身に付きます。
ユメタン(難易度:★☆☆☆☆~★★★★★)
ユメタンは単語のレベル別に4シリーズあり、自分のレベルにあった単語帳を選べます。1週間で100単語を覚える学習スタイルで、さまざまな方法で暗記するため、学習計画が立てやすく、記憶が長く定着しやすいです。
英文解釈
英文解釈の技術100(難易度:★★★★☆)
英文を読めるようになるためのテクニックが100個のテーマとしてまとめられています。SVOCを用いて図解された構造解析がとてもわかりやすく、CDを使ってリスニングや速読の対策もできます。基礎が身についていて難関大学レベルの英語対策を行いたい方におすすめです。
英文読解の透視図(難易度:★★★★★)
英文の知識が身についていて、東大、京大、一橋レベルを志望し、英語を軸に得点を目指す方が対象の参考書です。基本的な文法事項が身に付いていないと解説の理解が難しいでしょう。また、難題な単元の問題を多く扱っているため、最難関大学を目指す方以外は参考書ルートに取り入れる必要はないでしょう。
リスニング
灘高キムタツの東大英語リスニング(難易度:★★★☆☆~★★★★★)
東大のリスニング問題に特化した参考書です。Basic版、通常版、Super版があり、どれも難易度はかなり高いです。リスニングに対する具体的な対策方法が書かれており、解説が丁寧なためこの参考書をマスターすれば本番でも高得点をとれるでしょう。
物理
基礎・標準レベル
セミナー物理(難易度:★☆☆☆☆)
授業で習ったことを、実際に問題を解くことで定着させる構成になっています。公式がまとめられていて、解説も丁寧です。物理の参考書の中では比較的難易度はやさしめですので、初学者向きの参考書です。
物理入門問題精講(難易度:★★☆☆☆)
物理が苦手な人でも取り組みやすい問題集です。導入から丁寧に解説されていて、解説量は多めです。物理が苦手、この分野だけは理解できないといった方におすすめの問題集となっています。
物理のエッセンス(難易度:★★☆☆☆)
物理の基礎固めを行いたい方におすすめです。「物理のエッセンス」シリーズは応用問題に対応するための基礎を身につけるために必要かつ、十分な問題が掲載されています。
応用レベル
物理重要問題集(難易度:★★★☆☆)
難関大学に対応するための物理の典型的な問題が数多く掲載されている問題集です。問題演習を行うことによって実践的にトレーニングできます。解説は必要最小限であり、あくまで基礎が身に付いた状態で物理の問題演習を行いたいという方におすすめです。
名門の森(難易度:★★★☆☆)
「名門の森」シリーズの特徴は単元ごとに難関大学の入試問題が厳選されていることです。解説は最小限ですが、図解や、別解が掲載されているので応用問題に対応できる力が養えます。参考書ルート作成時は物理の基礎を身につけてから選ぶようにしましょう。
発展レベル
物理標準問題精講(難易度:★★★★☆)
「入門問題精講」よりかなりレベルの高い問題集です。標準と入っていますが、早慶や旧帝大レベルの問題が載っています。問題の解き方だけでなく解法のプロセスまで載っているので、難しい問題でも解き方の方針を定めやすくなります。
難問題の系統とその解き方(難易度:★★★★★)
例題と演習問題で構成されています。この参考書をマスターすれば東大物理も簡単と言えるくらいです。かなり問題のレベルが高く、解説も詳細に書かれていです。物理を極め、物理を超難関大学受験で得点源にしたいといった方限定でおすすめです。
新・物理入門(難易度:★★★★★)
高校数学と微分方程式を用いて物理を学ぼうといった参考書です。物理の公式や法則が何故成立するのかなど、物理の本質を理解するのに適しています。本質が理解できるため、公式の意味や使い方を詳細に学べ、入試問題も高得点を狙いやすくなります。
化学
基礎・標準レベル
鎌田の理論化学の講義(難易度:★☆☆☆☆)
理論化学の基礎固めにおすすめの一冊で、基礎だけでなく入試対策まで対応しています。授業形式で書かれている参考書なので、解説が非常にわかりやすいです。理論化学が苦手な方や、初学者におすすめです。
福間の無機化学の講義(難易度:★☆☆☆☆)
「鎌田の理論化学」と同じシリーズで、無機化学を暗記させるのではなく、理論で説明しています。語呂合わせも載っているので初学者でも使いこなせるでしょう。無機化学の基礎を学ぶにはこれ一冊で十分でしょう。
鎌田の有機化学の講義(難易度:★☆☆☆☆)
「鎌田の理論化学の講義」「福間の無機化学の講義」と同じシリーズで、有機化学の入試問題を解くのに必要な基礎知識がわかりやすくまとめられています。化学初学者の方におすすめしたい参考書で、MARCHレベルであればこの一冊で入試問題に対応できます。
セミナー化学(難易度:★☆☆☆☆)
「セミナー物理」同様に、この問題集の難易度は比較的易しめです。基礎分野を徹底的に頭に叩き込みたい方におすすめの問題集です。化学が苦手な方や初学者が参考書ルート作成時に、序盤に組み込むのがおすすめです。
化学入門問題精講(難易度:★★☆☆☆)
化学の入試で出題された基礎的な問題が厳選されている問題集です。化学初学者や苦手な方におすすめです。レベルがあがった「基礎問題精講」や「標準問題精講」もありますが基礎、標準とタイトルについている割には難しい問題が集まっているので注意してください。
応用レベル
化学重要問題集(難易度:★★★☆☆)
物理の重要問題集と同様に、大学入試で出題される化学の典型的な問題がほとんど掲載されています。問題は多いですが解説は丁寧ではないため、基礎が固め終わっており、数多く化学の問題演習を行いたいといった方におすすめです。
発展レベル
化学の新演習(難易度:★★★★★)
問題数が331問と多く、問題の難易度もかなり高いため、この参考書をマスターすれば難関大学の化学の問題で100点を取ることは夢ではないでしょう。量も質も申し分ない参考書です。東大・京大といった最難関大を目指す方や、入試で化学を得点源にしたい方におすすめです。
化学の新研究(難易度:★★★★★)
化学の百科事典と言われるほど、化学の情報が全て詰まっている参考書です。解法を学ぶというよりは、なぜそのような反応が起こるのかなどの事象が詳しく載ってます。ページ数が762ページと、掲載されている情報が膨大なため、すべてを理解しようとするのではなく、日々の学習の中で気になったところを調べる、といった辞書的な使い方をおすすめします。化学を根本から理解したい方におすすめです。
社会
世界史
世界史B 一問一答(難易度:★★★☆☆)
見開き1ページで問題と答えが構成されれていて、丁寧な解説も載っているだけでなく、入試で高得点を狙う際のポイントも掲載されています。教科書に載っていないような難単語も掲載されているので他の受験生と差をつけて、世界史を得点源にしたい方におすすめです。
荒巻の新世界史の見取り図(難易度:★★★★☆)
出来事の因果関係や国同士の関係を詳細に解説している参考書です。歴史の背景からきっちり理解することで、歴史を学ぶといったコンセプトになっております。レベルが高く、東大、京大、一橋のような大論述の出題がある超難関大学を目指す方におすすめです。
世界史・日本史・地理共通
山川の用語集(難易度:★☆☆☆☆)
日本史、世界史、倫理、現代社会、地理、政治・経済の科目ごとに用語集があります。用語の頻出度でランクづけされているのに加え、索引を見て用語の意味を調べるられるので辞書代わりとしても使えます。教科書だけではカバーできない背景や情報も載っているため、難関大学の入試問題にも対応できます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。受験を成功させるうえで、良い教材を選ぶことは非常に大切です。
この記事で紹介した東京大学に合格した先輩方の声が、東大受験生にとって受験対策の一助となれば幸いです。
ここで知った参考書を最大限活用して東京大学合格を目指しましょう!
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