灘中学の受験において、もっとも差が付くと言われている算数。小学校の教科書は、分数や正三角形についてなど、灘中学の入試のレベルとは程遠いものになっています。いったい灘中学に合格できる子供は、どのように対策をして算数力を手に入れているのでしょうか?
今回は、灘中学の算数をほぼ満点で合格した筆者が、小学生の時に行っていた算数の勉強についてお話していこうと思います。
灘中学の詳しい情報や算数以外の対策方法を知りたい方は以下の記事で紹介していますので灘中学への受験をご検討されている方はぜひご覧になってください。
Contents
灘中学の算数の試験について
まずは灘中学の算数の試験について簡単に説明します。試験は2日間にわたって実施され、どちらも100点満点で採点されます。1日目はスピード勝負の50分、2日目は思考力勝負の60分、どちらもハイレベルな算数の力が求められる試験になっています。分野に偏りはあまりなく、全範囲の対策が必要になります。
灘中学受験の算数対策は塾に通うだけで良い?
受験日というタイムリミットまでに、正確性とスピード、思考力を手に入れるためには、出来るだけ早くから学習を進める必要があるでしょう。しかし、いくら保護者が早いうちから塾に通わせたりしても、子供のやる気がなければ算数力アップは見込めません。
私自身も、通わせてもらっていた大手塾では、出される宿題を毎週ただこなしているだけでした。環境を買うという意味で、塾に通うのは良いことに違いないですし、計算ドリルや大量の宿題は確かに役に立つことでしょう。ただ、塾に通うだけでぐんぐん成績が伸びる子供はレアケースに違いないです。
塾に通う=環境を買うというイメージに関しては以下の記事で詳しく書いています。合わせてご参照ください。
関東の中学受験塾を徹底比較!各塾の特徴、費用や自分に合った選び方を解説!
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灘中算数対策で必要になる能力について
入試では、「制限時間内で、問題文の指示を理解し、思考を働かせ、答えを探求し、正しい解にたどり着く力」が必要となります。いくら灘中学とはいえ、出る範囲は小学校の算数の範囲に限られているため、計算ドリルや反復練習である程度鍛えることが出来ます。しかし、時間内に思考を働かせ、答えを探求するためには、子供が「答えにたどり着きたい!成し遂げたい!」と強く思わなければ、成し遂げることはできません。この思考力と探求心を鍛えることが難しいのです。
思考力・探求心を鍛えるおすすめ教材
ここからは、私が実際に利用し、楽しいと感じた、思考力・探求心が鍛えられる教材を紹介していきます。塾と併用して、子供が興味を持ったものを学習に取り入れると良いでしょう。
宮本算数教室の教材 賢くなるパズルシリーズ
まず初めに、宮本算数教室の教材をご紹介します。こちらは幼稚園~小学校低学年、高学年まで幅広い人にお勧め出来る教材です。足し算や引き算、掛け算割り算などを使った、パズル問題が多く掲載されています。この教材は、計算力を鍛えることがメインの目的ではないということにご注意ください。あくまで、思考力と探求心を育てる目的のものになっています。
使い方
学年に合わせた難易度のものを購入し、子供の前に置いてみてください。決して無理やりやらせてはいけません。子供がひとりでに解き始めたら成功です。もし子供が手を付けないようであれば、存在を知らせてみたり、一緒に取り組んだりしてみてください。パズルという枠の制限の中で無限の思考を膨らまし、解ききった時の達成感を子供に覚えさせましょう。この「達成感」こそが、難しい算数の問題を解き明かすための原動力となるのです。
中学への算数シリーズ
次に紹介するのは、中学への算数シリーズです。中学への算数は、算数をテーマにした月刊誌です。私が受験生だったころから存在しているため、もう10年以上も続いていることになりますね。表紙に載っているパズルも、思考力や探求心を擽るデザインとなっています。
使い方
本書は、日々の演習問題、発展トピック、雑学やパズルなどを扱うコラム、そして学力コンテストから構成されています。前半に掲載されている、日々の演習問題や、発展トピックは反復練習用です。子供が嫌がらないようであれば、毎日解かせてあげると効果的かもしれません。(私は苦手な範囲のみを解いていました。)
後半には雑学の読みものや、先ほど紹介した宮本先生の算数パズル、学力コンテストが掲載されています。思考力や探求心が鍛えられる内容が盛りだくさんになっています。子供が食いつくようであれば、否定することなく、取り組ませてあげましょう。計算練習や反復練習と同じように、大切なものがそこには詰まっています。
学力コンテストの取り組み方
灘中学を目指すのであれば、学力コンテストの問題に挑戦するべきだと考えます。毎月期限内に学力コンテストの問題を解き、郵送で送れば、採点とコメントをして返却してくれます。また、得点上位者には商品が贈呈されます。(私が取り組んでいた時の商品は、ボールペンとか文房具系でした。)
問題の難易度はかなり高く、子供は未知の問題に遭遇することになるでしょう。私は小学4年生頃から取り組み始め、返却される答案はほぼ0点…のような時期もありました。しかし、このような問題に毎月全力でぶつかることで、総合的な算数力が磨かれることになるのです。子供がくじけそうになった時は、うまく報酬を設定してやる気を引き出してあげましょう。(期限内に提出出来たら焼肉行こうね!入賞したらお小遣いあげる!とか…?)
算数オリンピックに挑戦
最後に、算数オリンピックシリーズを紹介します。
算数オリンピックとは、小学生・中学生の才能発現の場となることを目的に開催される算数と数学のイベントです。
子供たちが、持ち前の思考力と独創性を競います。
学習の進度や受験の目安をはかるためのテストではありません。
スポーツやゲームに参加する気持ちで挑戦してください。
算数オリンピック公式サイト(https://www.sansu-olympic.gr.jp/)
小学生が、己の知力をもって全力でぶつかり合う算数オリンピック。予選参加者は4000人以上といわれており、ファイナルに進めるのは150人ほど、その中で入賞出来るのはたったの数人なのです(私が参加した時点の話です)。親子で本気で取り組む夏の祭典として、とても良いコンテストだと私は考えます。
私自身、小学4年生(飛び級参加)~6年生でファイナルに進出し、小学5年生では入賞の経験があります。入賞者発表で名前を呼ばれた時の記憶は今でも忘れられません。
対策の仕方
算数オリンピックの対策に大きく役立ったのは、中学への算数の学力コンテストだったと私は考えています。問題の難易度に大きな差はないため、学力コンテストで入賞できる力を身に着ければ、ファイナル進出も夢ではないでしょう。
別の記事で、算数オリンピック対策について詳しく書いています。以下の記事も併せてご確認ください。
【目指せファイナリスト】算数オリンピックとは?具体的な対策法と本を紹介!
受験直前期の過ごし方と過去問の向き合い方
最後に受験直前期の過ごし方と、過去問の向き合い方について、私なりの考えを書いてこの記事を締めくくろうと思います。
直前期について
塾に通っている方であれば、受験直前期に「直前〇〇特訓!」等、大量に講習があると思います。講習を取らないと受からないような雰囲気が漂っているかもしれません。直前期の勉強は確かに試験に大きく影響するかもしれませんが、それだけ多くの講習を受けて本当に身についているのでしょうか?脳には限界があることを知っておく必要があります。
私自身は、塾の直前期の講習は半分以上キャンセルしていました。塾側は稼ぎ時なので多くの講習を打ち出しますが、オススメされた講習を全て受けるのは間違いなく過剰です。もちろん、子供が行きたい!と言えば、行かせてあげればよいのですが、行きたくないと言う子供に無理やり講習を受けさせる必要はありません。講習を受ける受けないで不安になる必要はありません。塾は環境に過ぎないのです。
過去問について
直前期は過去問を中心に演習し、同時に基礎から全範囲を見直すことをお勧めします。灘中では入試問題を作る先生は毎年変わります(詳しくは書けません)。問題を作る先生は、過去の問題を参考にすると思われるため、ある程度は過去問演習が有効になってくるでしょう。しかし、年によって大きく平均点が異なることからも分かるように、作る先生によって大きく変わります。
入試は一度きりです。どんな問題が出ても良いように、自分の苦手分野を洗い出し、塾のテキストや参考書で基礎からもう一度復習しましょう!灘中の入試だからと言って特別なことは特にありません。基礎や問題のパターン認識、そして思考力や探求心がしっかり身についていれば、どんな年の問題を解いても高得点が取れるはずです!
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