中学受験の「理科の勉強法」とは?苦手克服や点数アップのコツを単元・分野別に徹底解説!

中学受験を控えるご家庭の中には、国語や算数の学習を優先していて理科の勉強が後回しになり、ウチの子は理科が苦手だという方も多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では理科が苦手なお子さまの特徴と改善策を紹介し、理科で確実に点を取れるようになるための勉強法や把握しておくべき入試の傾向、おすすめの参考書・問題集について解説します。

この記事をご覧になることで、お子さまが理科を好きになるきっかけになれば幸いです。

国語と算数と社会に関しては以下で紹介していますので、こちらを参考にしてください。

【中学受験】国語の勉強法・解法のコツを徹底解説!

【中学受験】算数が苦手・できないお子様の効率的な成績の伸ばし方は?

【中学受験】社会の勉強法・解法のコツを徹底解説!

中学受験における理科の特徴は?

中学受験における理科は、基本的に小学校で習った範囲を元に出題されますが、出題の方法は中学校によって大きく変わってくるため、見たことがないような問題が出題されることは少なくありません。

そのような場合でも、小学校で習ったことを本質から理解していれば解ける問題がほとんどであるため、日頃から暗記するだけでなく知識を本質から理解するといったことが重要です。

また、出題形式は物理・化学・生物・地学の4分野から満遍なく出るため、苦手分野を作らないことも大切です。加えて、一つの大問に対して関連した枝問が用意されている場合が多いです。この枝問は誘導型となっており、順番に解いていくことで問題を解くことが可能となっています。

中学受験の理科の勉強はいつから始める?

結論から言うと、新4年生頃から始め、それまでは国語と算数を優先してください。

まず第一の理由として国語と算数は配点が高い傾向にあります。また近年の理科は暗記だけでは解けない分野も増えてきていて、そのためにも読解力や計算力と言った国語と算数の能力が必要です。

とはいっても暗記が必要ですが、暗記自体はあとから取返しが比較的つきます。しかし読解力や計算力と言った能力はすぐに身につくものではありません。

なので、中学受験をする場合は4年生から理科の勉強を始めるのですが、大事なのは先取り学習をすることです。

中学受験では中学の内容すら出てくることがあります。また、6年生の時点では問題演習に力を入れる必要があるので、学校のカリキュラムで進めていくと確実に間に合いません。

先取り学習をすることで、学校の授業を復習に使ったり、早めに苦手分野を見つけ対策をするといったことが可能です。

理科に限らず、いつから中学受験の勉強をしたら良いか悩んでいる方はこちらの記事を参考にしてください。

【中学受験】準備はいつから始める?塾に通うタイミングや親にできることを解説!

理科が苦手な子の特徴と克服方法

まずはじめに理科が苦手になるお子さまの特徴をみていきましょう。

主な特徴として以下の3つがあげられます。

①身の回りに興味・関心が無い

②覚えること意味を理解する事が苦手

③問題に不慣れ

①身の回りに興味・関心が無い

理科が苦手なお子様の中には身の回りのことに興味・関心が無いということがあります。

お子さまが身の回りのことに興味関心を持つために科学館プラネタリウムに連れていったり、実際に実験を行ってみましょう。実験を行うような環境がとれないといった方は、実験の動画を見ることでも実験の面白さを体験できます。

机上の勉強だけではわからないことも実際に目で見ることで、お子さまが理科に対する興味・関心が湧きやすいでしょう。

②覚えること意味を理解する事が苦手

覚えることや意味を理解することが苦手なお子さまの場合、知識を定着させるためにサポートしてあげると良いでしょう。

理科は基礎知識が重要な教科です。

学んだ知識でも時間が経つといつのまにか忘れてしまいます。

お子さまが学んできたことを聞いてみたり質問をすることで、お子さまが「なんでこうなるんだろう?」といった新たな疑問を持ちます。その疑問をお子さま自ら調べてみたり、先生に質問することで知識を定着しやすくなります。

学んだことを聞くときに、内容が間違っていても「間違ってる」など否定しないようにしてください。

③問題に不慣れ

問題を解くのが苦手なお子様の場合、問題を解いて、理解している範囲を確かめてあげると良いでしょう。

知識が定着していないのか、アウトプットが慣れていないのかをはっきりさせることが重要です

知識が定着していないなら基礎知識のインプットを行い、知識のアウトプットに慣れていないなら演習問題や過去問を行い、問題に慣れていきましょう。

初めからお子さまが理科を苦手と決めつけてはいけません。物理が苦手でも天体が好きなお子さまはたくさんいます。

理科の単元のうち1つくらいお子さまが興味・関心を持つものが自然と見つかるはずです。好きな単元ならお子さまが自ら勉強に取り組みやすくなるので理解が進み、さらに興味・関心が湧いてくることでしょう。

そうは言っても「毎日勉強に付き合う余裕がない」「どんな風に聞いたらいいのかわからない」と思う方もいらっしゃると思います。

そんな方にはお子さまの学習状況に沿った指導をしてくれる家庭教師がおすすめです。スマートレーダーには難関中学受験を経験した優秀な先生が多数在籍しております。

ぜひこの機会にスマートレーダーをご利用してみてはいかがでしょうか?

理科の勉強法!全単元に共通する内容とは?

理科の成績が伸びない場合のチェックポイント!

お子さまの理科の成績が伸びない方は以下のことをしていませんか?

理科のNG勉強法をあげていきますのでチェックしていきましょう。

いきなり問題演習する

知識をインプットせずにいきなり演習問題を解いてみても知識も解法を身につきません。

まずは教科書や参考書を読んで知識のインプットをしてから、演習問題を解いて知識のアウトプットをするようにしましょう。

参考書を読んで終わりにする

知識のインプットは大事ですが、インプットだけでは問題を解けるようになりません。

インプットだけでは時間が経つと忘れてしまうので、アウトプットまでセットで行うことで知識を定着させるようにしましょう。

演習の答えを見て〇×をつけただけで終わりにする

間違った問題があった場合、答えや解説を見て知識のインプットを行い、再び問題を解くことによってアウトプットをして知識の定着を行いましょう

正解した問題でも解説の中で理解していないことはないか確認することも重要です。

正解している問題でもわからない部分があったら必ず解き直すようにしましょう。

理科の成績をあげるための3STEP!

基礎知識を理解する

ただ暗記をするのではなく理解することが大切です。

中学受験の理科は暗記だけではカバーできない単元が多くあります。

暗記するだけではなくなぜこの公式を使うのかといったように、公式の意味からきちんと理解するようにしましょう。

また、図と文章を合わせて覚えることで理解しやすく記憶に残りやすくなります。

参考書を選ぶ際には図と文章がセットになっているものを選ぶのがポイントです。また、動画を見ることも知識のインプットにおすすめです。

インプットだけでは知識の定着がしづらく、すぐに忘れてしまいます。勉強して学んだことを聞いてみたり質問をすることで、アウトプットまでセットで行い知識の定着を行うようにしましょう。

基礎知識を理解した上で演習問題に取り組む

基礎固めができたら演習問題に取り組みましょう。

問題を解くスピードを上げるために計算問題を繰り返し解くことで、計算を正確に早くできるようになることが重要です。

また、中学入試では頻出問題とは違った角度から問題を出されます。

似たような問題でも何度も解き、慣れておくことで別の角度から出された問題でも対応できるようにしましょう。

演習問題の解き直しをする

間違っている問題をそのままにしてはいけません。

解説を見て知識をインプットし、解き直しをして知識のアウトプットをできるようになるまでがセットです。

あっている問題でも解説をよく読んでわからないところがあった場合、理解することが大切です。

中学入試における最近の出題傾向と偏差値アップに繋がる分野別の勉強法を合わせて解説!

理科の入試問題は基本的には小学校で学習した内容をベースにしています。

ただ、出題内容については各中学校にゆだねられているため、見たことのない問題も出てくる場合もありますが、基礎をしっかり理解していれば解答できる内容になっています。

構造的には大問、小問、その下に枝問が多く、枝問は誘導問題になっていることが多いため、前の問題をヒントにして解答をすることが点数アップの鍵です。

出題範囲は物理・化学・生物・地学から均等に出るケースが多いため、苦手分野を作ることなく、すべての分野を勉強するようにしましょう。

また、近年グラフや表・カラー写真を使って解いていく問題や文章量が多くなっている問題、記述問題が増えています。

つまり、知識ではなく思考力をより問われるようになっている問題が増えています。

知識を詰め込むだけでは中学受験の理科は解くことが難しいので、詰め込むだけの勉強はしないようにしましょう。

次に、各分野ごとについておすすめの勉強法を紹介していきます。

物理

音・光・熱・電気・てんびん・ばね・輪軸・てこ・滑車が主な中学受験の物理の出題範囲です。

暗記するだけで対応できる問題が少ない分野であり、原理をしっかりと理解していないと解くことが難しいです。

さらに、公式を使いこなせる、計算に慣れることは物理では重要です。原理を理解していても公式の使い方がわからなかったり、計算ができないと時間が無くなってしまいます。普段から問題集を使って演習問題をこなし、計算を速くできるようにしておきましょう。

また、力学(輪軸・てこ・滑車)については図を用いて問題を解くようにすることがポイントです。

簡単な図でも良いので、日頃から図を書いて問題を解く練習をしましょう。

化学

体積・気体・結晶・金属・pH・濃度が主な中学受験の化学の出題範囲です。

化学は比や割合等、計算問題が中心に出題されるため、計算が得意なお子さまは点数を稼ぎやすいです。日頃からたくさんの計算問題に取り組むようにしましょう。

また、最近の入試問題ではグラフを読み解いたり、実験の様子を答える問題が出題される傾向にあります。実験道具の名称や使い方・実験方法を覚えておくことが重要です。

学校の実験のときに手順と流れをしっかりと確認しましょう。実験の動画を見ることも手順と流れを確認するのにおすすめです。

生物

植物・動物・人体が主な中学受験の生物の出題範囲です。

知識が問われる問題が多く出題されるため、基礎知識が多ければ多いほど点数が取りやすいです。

一問一答問題集を使ったり、図や写真、動画を見ながら勉強するといった工夫をすることによって基礎固めをしていきましょう。

また、生物の問題はほとんど出尽くしているため、過去問をしっかりと解けるようにすることで十分得点が可能です。

地学

天体・天気・地層・河川が主な中学受験の地学の出題範囲です。

中学受験の地学はある程度パターンが決まっていて、原理の理解と暗記が重要です。暗記事項が多いため関連つけて覚える工夫をしましょう。

例えば、地層なら地層の種類だけを覚えるのではなく、化石や当時の環境と一緒に関連づけて覚えると暗記しやすいです。岩石の名称などは語呂合わせを活用して覚えることで、さらに理解が深まります。

また、天体は地球からと宇宙から、それぞれの視点から考えられることが重要です。それぞれの視点から考えてみることで、地球・星・月・太陽の動きを理解しやすくなります。図を用いて説明できるようになることが大切です。

厳選!おすすめの参考書・問題集

「参考書・問題集を購入したいけどどの参考書・問題集にすればいいのかわからない」といった方のためにおすすめの参考書・問題集を紹介していきます。

基本的な内容のものから難しい問題を扱っているものまで紹介しますのでぜひ参考にしてみてください。

中学入試まんが攻略BON!水溶液・気体・ものの燃え方

化学の頻出問題の内容をまんがを通して理解できるようになっている参考書なので、とっかかりとして非常に良いです。問題も基礎からハイレベルまでそろっているため、この範囲を理解するには1冊で完結できます。

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地頭の良い子に勝つ17日間の授業~理科は苦手、嫌い、無理という人へ!~

苦手な子も多い「電気」・「太陽の動き」・「ばね・ふりこ・浮力」について学びやすくまとめてあります。絵や図表が多く、重要なポイントが箇条書きで整理されています。

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地頭の良い子に勝つ最後の授業 【伝家の宝刀】力学・天体・化学計算の解法

苦手な子が多い「てこ・滑車」、「月と星の動き」、「中和と溶解度」の本質について、本質を理解したらどんなパターンの問題でも同じ考え方で解くことができることが書かれています。

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小学高学年自由自在 理科

中学受験に出てくる内容がほぼ網羅されていて、たくさんの図表を用いて解説されています。

わからないときの辞典として使うのもおすすめです。

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中学入試よくでるランキング理科

よく出る単元ベスト10を集計して作成された参考書なので、短期間で効率的に入試で得点するためにおすすめです。

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Z会中学受験シリーズ 入試に出る動物図鑑 改訂版

中学入試によく出る生物を厳選して解説している図鑑です。無料復習ドリルもあり知識を定着させるにもおすすめです。

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Z会中学受験シリーズ 入試に出る植物図鑑 改訂版

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特進クラスの理科 難関・超難関校対策問題集

中学入試でも特に難関校を受けるお子様におすすめな問題集

標準レベルが解けるようになったらチャレンジしてみましょう。

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受験当日に気をつけるポイント

時間配分について

どんな入学試験であろうと満点を取る必要はありません。合格点を取れば良いのです。

解けない問題は諦めて、解ける問題を選んで先にどんどん解いていくことにしましょう。

難しい問題に時間を使いすぎると解ける問題に時間を使えなくなってしまい、得点が伸びなくなってしまいます。

最初に解ける問題か解けない問題かを判断し、解ける問題から解いていきましょう。

当日いきなり出来るものではないので、解ける問題選びの練習も事前にしておくことが大事です。過去問を使って解ける問題から解いていく練習をしておきましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

中学受験の理科は暗記だけでは解けない単元が多いため、知識のインプットとアウトプットをセットで行うことが重要です。

紹介したポイントをおさえて、お子さまだけでは難しいところは是非サポートしてあげてください。

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