北海道大学の特徴

北海道にある旧帝国大学の一つ、北海道大学。

北海道という開放的な土地でのキャンパスライフ特徴的な学部が魅力的であり、受験生からも人気の高い大学の一つです。また、新渡戸稲造クラーク博士内村鑑三など歴史の授業で出てくるような人が関係していることでも有名ですね。

今回は北海道大学の特徴や魅力、そして入試の傾向や特徴を紹介いたします。

北大志望の方はもちろん、志望校選びに悩んでいる方も是非参考にしてみてください!

「少年よ大志を抱け!」北海道大学の特徴や魅力とは?

広大なキャンパス

北海道大学は広大なキャンパスで知られています。札幌キャンパスだけでも177万平方メートル、東京ドーム約38個分にも達します。また、研究施設や研究林などの土地を足した総面積で言えばなんと6億6,000万平方メートルにもなり、日本の国土の570分の1にも及びます。大学全体の総面積では2位の東京大学に圧倒的な大差をつけて日本一位です。最大の都道府県の北海道にある大学にふさわしい規模ですね!

そのため北海道大学札幌キャンパスには最寄駅が3つもあるのです。しっかりと降りる駅を確認してから向かわないとかなりの距離を歩く羽目になるので注意が必要です!

一方で広大なキャンパスの中には豊かな自然が広がっていたり、歴史的な建造物があったりして札幌観光の人気スポットにもなっています。

1年時は全員総合教育部

北海道大学では、どの様な入試形式で入学した場合でも1年生は全員「総合教育部」というところに配属されます。

総合教育部では統一された文系、理系それぞれのカリキュラムに沿って共通の教養科目、基礎科目を重点的に学んだ上で2年次以降各学部での学習をスタートさせることになります。

しっかりと基礎や教養を学んでから専門領域に入れるため、学習がスムーズに進みますし、「総合選抜入試」で入学した方であれば自分の志望学部や学問領域をじっくり考えることができるため非常に有意義な1年間を送ることができるはずです!

北海道!札幌!

北海道大学の魅力はなんといってもその立地です。皆さんの中にも「北海道」と聞いただけで羨ましく感じる人も大勢いるのではないでしょうか?

豊かな大自然美味しい海産物美しい観光名所などなど多くの点で北海道という場所は魅力的です。北海道大学で勉強しながら道内の様々な場所で観光したり美味しいものを食べたりできる点は非常に大きな魅力です!

また、水産学部を除いて基本的には札幌キャンパスで過ごすことになります。札幌はかなり都会である一方で家賃相場や生活費等はそこまでかからない学生に優しい街である点も見逃せないでしょう。

北海道大学に設置されている学部の紹介

北海道大学には12の学部が設置されています。これは国立大学では最多です!以下、幅広い学びを提供してくれる北海道大学の学部についてそれぞれ詳しく紹介していくことにします。

文学部

北大の文学部の特徴は4コースに分かれて行われる授業です。文学部には人文学科のみがあり、その中に4つのコースが存在します。2年生以降は以下の4つの中から一つの履修コースを選ぶことになります。

  • 哲学・文化学コース
  • 歴史学・人類学コース
  • 言語・文学コース
  • 人間科学コース

各コースには定員等はないため、所属したいコースに全員が所属することができます。また、各コース・研究室間の垣根が低いため学びたいことや分野を好きなだけ学ぶことができます。

卒業後の進路としては一般企業や官公庁に就職するのが一般的で、7割ほどの人が就職の道を選びます。

教育学部

北大の教育学部は教育学科のみが存在し、以下の4つの分野から構成されています。

  • 教育基礎論分野
  • 教育社会科学分野
  • 教育心理学分野
  • 健康体育学分野

そして、各分野の中に教育史・比較教育、教育社会学、特殊教育・臨床心理学、体育史などのゼミナールがあり2年生の後半からゼミに所属して学習を進めていくことになります。

北大の教育学部は定員が50人と少なく、他の学部に比べて学部内でのつながりが強いことも特徴として挙げられます。

また、教育学部なので中学校や高校の教員もしくは教育機関に就職する方が多いと思いがちですが、実際は官公庁や一般企業に就職する方が大半を占めているため多彩な進路先を選択できると言えます。

法学部

北大の法学部は大きく分けて以下の6つの分野があります。

  • 民事法
  • 刑事法
  • 社会法
  • 公法
  • 基礎法学
  • 政治学

それぞれの分野で複数のゼミナールが開講されており自分の学びたい分野についてとことん学習することができます。

また、2年生の後期から「法専門職コース」と「総合法政コース」を選択して学んでいきます。特に法専門職コースでは法科大学院の2年短縮コースへの進学も想定しています。

法学部を卒業した後の進路としては法科大学院に進む人や、製造業や金融などの分野の企業に就職する方、そして公務員として働いている方など様々な分野で活躍されています。

経済学部

北大の経済学部には「経済学科」「経営学科」の2つの学科があります。

経済学科では、広く多様な専門領域を体系的に学ぶために

  • 理論経済
  • 経済と社会
  • 経済史
  • 統計と計量経済
  • 経済政策
  • 国際経済

をキーワードとする科目が開講されます。

一方の経営学科では、

  • 経営
  • 経営情報
  • 会計

の分野の科目が開講されます。こうした経済、経営に関する幅広い教育を受けられることが北大経済学部の特徴です。

また、3年生からはゼミが始まり、徹底した少人数での指導を受けることができる点が大きな魅力の一つになります。

理学部

北大の理学部は北海道内で唯一の理学部です。

「人工雪」を世界で初めて完成させた中谷宇吉郎博士をはじめとし、2010年にノーベル化学賞を受賞された鈴木章博士や、日本人初の宇宙飛行士の毛利衛氏など、日本のみならず世界で活躍する人材を多数輩出しています。

北大の理学部は以下の5つの学科があります。

  • 数学科
  • 物理学科
  • 化学科
  • 生物科学科
  • 地球惑星科学科

それぞれに道内最高峰、国内で見ても有数の研究環境が整備されており、最先端の研究が行われています。基本的には2、3年次に講義・演習・実験・野外実習を通じて基礎力を養い、4年次には研究室に所属して専門知識を修得するという流れになっています。

北海道内だけでなく日本各地から学生が集まっているため様々なバックグラウンドを持った人たちと交流を持てる点も魅力的です。

卒業後は大学院に大半が進みますが、官公庁やメーカー、製薬会社などに進む人も多く多様な進路実現が可能となっています。

医学部

北大の医学部は最北端の旧帝国大学医学部です。

北大の医学部は面積に対する医学部の密集度が低い地域にあるため偏差値が高くなっており、非常に難易度の高い医学部となっています。

北海道大学の医学部には

  • 医学科
  • 保健学科

の2つがあります。

医学部医学科では6年間を4つのコースを段階的に進級していくカリキュラムが組まれています。また、大きな特徴としては獣医学部との共同研究プログラムの存在が挙げられます。北海道大学内にある「人獣共通感染症リサーチセンター」にて研究が進められており、新型コロナウイルスに関する研究でも一躍脚光を浴びています。

国公立大学で獣医学部との共同研究ができるのは北大医学部のみであり、こうした分野に興味のある方にとっては非常に魅力的です。

一方の保健学科は

  • 看護学
  • 放射線技術科学
  • 検査技術科学
  • 検査技術科学
  • 理学療法学
  • 作業療法学

の5つの選考が設置されており、自身の目指す進路や興味に合わせて幅広い分野について学ぶことができます。

歯学部

北大歯学部は北海道内で唯一の国立大学の歯学部です。全国的にみても国立大学の歯学部は11校しかなく、非常に希少な存在です。

北大歯学部のカリキュラムは大きく4つに分けられており、段階的に学習が進んでいきます。

1年次:基礎教育期
2年次:専門教育期(I)
3~4年次:専門教育期(II)
5~6年次:総合教育期

特徴的なのは早い段階からの実習体験が可能という点です。例えば早期臨床体験演習は2年次の8月末から9月にかけて行われるもので現場での見学実習をすることができます。また、2年生の前期の段階で実習が始まり、座学だけではない体験をすることができます。

また、歯学に必要な英語を修得する授業が配置され留学機会を得る科目があります。国際的に活躍できる人材を目指す人にとっては最適なカリキュラムが組まれています。

また、歯科医師国家試験合格率も全国的にみて非常に高い成績を収めており、歯科医師になりたい方にとっては非常に魅力的であると言えるでしょう。

薬学部

北大の薬学部は、数少ない国立大学の薬学部の1つで北大の中でも非常に難易度が高い学部です。全国の薬学部と比較して男子比率が高い点も特徴の一つです。

国立大学であるため設備面は非常にしっかりしており、最先端の機器を使って研究活動を行うことができます。

北大の薬学部は6年制で薬剤師を目指す「薬学科」と、4年制で研究者の道を目指す「薬科学科」に分かれています。1、2年次では両学科に共通する全学教育科目(教養科目)を学んだ上で3年次の後期以降各学科に所属し専門教育を行います。

志望に合ったカリキュラムに分かれることでしっかりと自分の将来を考えることもできますし、希望する進路に向けて最適なペースで学習を進め流ことができます。

北大薬学部は薬剤師国家試験の合格率も全国的にみても高く、薬剤師になりたい方にとっては非常に魅力的です。

また、卒業後の進路としては製薬・化学系会社の研究スタッフや病院・薬局の薬剤師だけでなく、理学・薬学・医学系の研究者や各種研究機関の職員など、幅広い分野で活躍しており、多彩なキャリアを選択することができます。

工学部

北大の工学部は他の学部と比べても定員が多く、大所帯な学部といえます。また、他大の工学部と同様に北大の中でも女子比率が非常に低いです。

北大の工学部には以下の4学科があります。

  • 応用理工系学科
  • 情報エレクトロニクス学科
  • 機械知能工学科
  • 環境社会工学科

各学科は複数のコースに細分化されており、2年次に興味関心のあるコースを選びます。その後、4年生からは研究室に配属されてより深く興味のある分野を学ぶことになります。

教員数も多く、幅広い分野を研究対象とする工学部では、学科からコース、研究室と少しずつ細分化され、専門性を高めていきます

他の魅力としては北大工学部、大学院の就職率は常に97%以上で不況など景気に左右されることのない安定した就職率の高さを誇ります。

農学部

北海道大学といえば農学部というイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。

現在の北海道大学の前身はクラーク博士が初代教頭を務めたことでも知られる「札幌農学校」です。その流れを汲む北大農学部は日本の農学教育の礎とも言えるものになります。そうした歴史や伝統ある農学部は非常に人気が高いです。

北大の農学部には以下の7学科があり、多彩な専門領域で研究ができる点が大きな魅力です。

  • 生物資源化学科
  • 応用生命科学科
  • 生物機能化学科
  • 森林化学科
  • 畜産化学科
  • 生物環境工学科
  • 農業経済学科

また、広大な研究林や植物園、長い歳月を必要とするモニタリングなどの貴重な研究記録が今なお更新され続けているなど、日本でも有数の研究環境を備えている点も北大農学部ならではの魅力と言えます。

獣医学部

国立大学で獣医学部を設置している大学は10校しかなく、その中でも北大の獣医学部は日本で唯一、独立した獣医学部になっています。難易度としても最難関に位置しています。

北大の獣医学部は、広大かつ自然豊かな「北海道」というフィールドで実践的な学習を多くできるため非常に人気が高いです。

また、北大獣医学部は帯広畜産大学と共同獣医学課程を編成し、北海道というフィールドを生かした実践的かつ先進的な獣医学教育を行っています。両校の強みを生かし従来以上に高度な教育の提供を可能にしています。

こうした理由もあって、獣医学部は北大の他の学部と比べても地元占有率が低く、全国各地から獣医を目指す学生が集まってきていると言えます。

獣医学部で学習する分野は以下の4つに分かれています。

  • 基礎獣医学分野
  • 病態獣医学分野
  • 応用獣医学分野
  • 臨床獣医学分野

それぞれにおいて国内最高峰の教育を受けることができ、獣医になりたい方にとって非常に魅力的な大学となっています。

水産学部

北大の水産学部は、国内でも3つしかない国立大学の水産学部の一つであり、日本最高峰の水産学部と言えます。主にオホーツク海や日本海北部、北太平洋北部での調査を実施しています。

水産学部には以下の4つの学科があります。

  • 海洋生物科学科
  • 海洋資源科学科
  • 増殖生命科学科
  • 資源機能化学科

1年後期終了時に成績と希望を加味していずれかの学部に配属される形となります。

また、水産学部は2年次は他の学部の学生と一緒に札幌キャンパスで学びますが、3、4年生は函館キャンパスで専門教育を学ぶことになります。

北大の水産学部は最新機器を装備した練習船を2隻所有しているなど研究環境が特に充実しており、船上などでの実践的な学習機会が多いことも大きな魅力です。

北大の水産学部は水産学に興味のある方には非常におすすめです!

北大の入試傾向や対策、勉強法は?

総合入試

北海道大学の入試には、学部別入試(一般的な大学で行われる様な入試方式)の他に総合入試と呼ばれる入試方式があります。先述の通り、北海道大学では入試方式に関係なく1年生の時は全員「総合教育部」に所属し教養科目を中心に学ぶことになります。

一方で、2年生になると総合入試で入学した生徒は成績や希望する分野をもとに各学部に振り分けられます。枠は少ないですが文系から理系に移行するといったことも可能です。

志望学部や学問領域が決まっていない人にとっては、大学で勉強しながら自分の興味のある分野を探す時間を得ることが可能で非常に魅力的だと思います!

総合入試は特に理系が特徴的で「数学重点」「物理重点」など、特定の科目の比重を重くした受験方式を選択することが可能です。そのため自分にとって有利な配点の形式で受験をすることができます。

共通テストの配点が高い

北海道大学の入試では、共通テストの配点が4割を占めます。これは旧帝大の中では高い割合であると言えます。一方で二次試験の割合も共通テスト以上の6割であるためどちらか一方に重点を置いて対策をするのではなく、それぞれをバランスよく勉強する必要があります。

一方で北海道大学の二次試験では基礎問題が問われる場合が多く、共通テスト対策が二次試験対策に繋がることも十分あります。

基礎力を十分につけた上で共通テストと二次試験の対策をそれぞれ過不足なく行うようにしましょう!

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