東京都の目黒区大岡山にメインキャンパスを構える日本最高峰の理工系総合大学、東京工業大学。
超難関大学ですが、人気も高く、毎年3,500人近くが志願します。中でも、情報理工学院は、倍率は9倍以上になることもあり、合格は一筋縄ではいきません。
そんな東京工業大学に合格するために、東工大生の先輩方は、どのような参考書を活用していたのでしょうか。
それを調べるため、スマートレーダーでは、現役東工大生にアンケートを実施し、東工大対策に活用された参考書を突き止めました!この記事ではそれを紹介しますので、参考書ルート作成の一助としてください。
Contents
全科目共通
赤本(難易度:★★★★☆)
赤本とは「大学入試シリーズ」の総称で、各大学の過去問が3〜5年分載っています。大学ごとの出題傾向を分析し、対策を取るためのものであって、実力を伸ばすための教材ではありません。参考書ルート作成の際は注意してください。
数学
基礎・標準レベル
フォーカスゴールド(難易度:★☆☆☆☆~★★★★☆)
網羅系参考書の代表格ともいえる参考書です。入試数学の典型問題を多数収録しており、解説がとても充実していています。同ページに問題と解説が載っていて、問題に詰まった時に解説を見て、すぐにまた問題に取り組みやすいです。また、解答だけではなく計算過程で気を付けるべきことや、考え方も載っているため、応用力を身に付けやすいです。この参考書を周回し、完璧に仕上げることで、多くの大学を射程圏内に収めることができます。
青チャート(難易度:★☆☆☆☆~★★★★☆)
フォーカスゴールド同様、網羅系参考書の鉄板といえる参考書です。「チャート」シリーズの内、赤チャートに次いで難易度が高いです。問題の量が膨大であり、解説も考え方まで詳細に載っているため、この参考書を繰り返し解き、完璧に仕上げることで大学の受験範囲のカバーが可能です。しかし、問題数が膨大であるため、すべて完璧にするのは時間的に厳しいこともあります。その場合は特定分野だけ取り組んだり、辞書的に利用したりしても良い教材です。
応用レベル
数学重要問題集(難易度:★★★☆☆)
物理、化学の「重要問題集」同様に、良問が揃っていて、問題量はかなり多いですが、難易度はそこまで高くはありません。ある程度の基礎があり、知識のアウトプットの練習を行いたい方におすすめの問題集です。
標準問題精講(難易度:★★★☆☆)
入試問題を網羅した参考書の一つで、ⅠA、ⅡB、Ⅲと別れています。超基本的な公式や定義は前提とされたうえで、解答方針の立て方や解説が丁寧にされてあります。また、タイトルに「標準」とありますが、ⅡB、Ⅲについては難易度が高めなので注意しましょう。
発展レベル
大学への数学(難易度:★★☆☆☆~★★★★★)
大学入試対策用の問題集というより、数学をより深く勉強したいという方向けの問題集です。月刊誌であり、「特集」「講義・演習」「発展演習」「大数模試」「学力コンテスト」「宿題」という構成になっています。特集は主に「ベーシック演習」「スタンダード演習」「日々の演習」から成り、毎月異なる単元を扱っています。難易度は「スタンダード演習」までは標準・応用レベル、「日々の演習」と「講義・演習」は発展レベル、「発展演習」以降は超発展レベル、「宿題」に至ってはそれ以上のレベルです。大学入試対策として利用するのであれば、「発展演習」以降は手を付けなくても良いでしょう。大学入試対策にとどまることなく、数学をより深く勉強したい方は一度触れてみることをおすすめします。
1対1対応の演習(難易度:★★★★☆)
「1対1対応の演習」は多くの受験生から支持を得ており、とにかく評判がいいです。標準問題から難問題にかけて、良問が入試問題から選抜されて掲載されています。例題は標準~応用、演習題は応用~発展レベルの問題が揃っています。精選された問題に対して多数の別解が掲載されているため、難問に対して様々な視点から解く力を養うことができます。問題の水準が高めですので、いきなり「1対1対応の演習」に取り組むのではなく、「フォーカスゴールド」や「青チャート」などで地力をつけてから取り組むことをお勧めします。
微積分/基礎の極意(難易度:★★★★☆)
基本的な計算問題から大学入試の頻出問題、典型問題まで掲載されています。教科書に載っていない裏技的な解法やテクニック、微積問題の落とし穴まで載っており、繰り返し解くことで問題を解くスピードと計算力を養うことができます。微積をマスターするにはこの一冊がおすすめです。
新数学スタンダード演習(難易度:★★★★☆)
「大学への数学」の問題演習版です。各分野ごとに問題と解説を分けて掲載しています。どの分野の問題なのかを判断して解く実践力が身につきやすいです。1対1シリーズと比べて、複数分野を使った総合問題も扱っているため、若干レベルが高いです。
やさしい理系数学(難易度:★★★★☆)
タイトルに反してなかなかの難問が詰まっている問題集ですので、参考書ルート作成時は終盤に組み込みましょう。解説は丁寧ですが、複数の単元の知識や解放を組み合わせて解く問題が多いため、難関大学で数学を軸に得点を狙っていく人におすすめの教材です。
上級問題精講(難易度:★★★★☆)
とてもレベルが高い問題が収録されている問題集です。解答が丁寧にされているので、一つ一つの問題を理解し、吸収しながら進めることができます。数学で高得点を目指したい方におすすめの問題集です。
英語
英単語
英単語ターゲット(難易度:★☆☆☆☆~★★★☆☆)
ターゲット1200.1400,1900とあり、レベル別で単語数がわかれています。ターゲット1900までマスターすれば早慶や国立大学の二次試験まで対応可能です。また、「ターゲットの友」という公式アプリがあり、スマートフォンを用いて手軽に英単語を勉強することもできます。単語の意味を一語一義に絞って掲載しており、派生した意味まで覚えるのが苦手な方におすすめです。
システム英単語(難易度:★☆☆☆☆~★★★☆☆)
通常盤とBasic版があります。難関大学合格を目指す方には通常盤がおすすめです。1章から4章がレベル別の構成となっていて、5章には多義語が掲載されています。また、3~5語から成るミニマルフレーズが載っているため、単語の使い方まで身に付き効率的に暗記できます。
鉄緑会 東大英単語熟語 鉄壁(難易度:★☆☆☆☆~★★★★☆)
特徴は見出し語が多いことです。通常の単語帳では派生語や反意語として掲載されるような単語も見出し語として載っているため、セットで覚えられます。収録されている単語のレベルは全て高レベルというわけではなく、センターレベルから難関大レベルまで幅広く収録されています。また、語源が掲載されていることも特徴です。単語の構成が分かるようになると、初見の単語であっても語源を手掛かりに意味を類推できるようになります。他にも、50のセクションに分かれていたり、熟語や例文、イラストが載っていたりして、単語を覚えやすくするための工夫がたくさんされており、長文読解や英作文にも対応できる力が身に付きます。
速読英単語上級編(難易度:★★★☆☆)
「速読英単語上級編」はタイトルの通りかなりレベルの高い単語帳です。基礎的な英語力がついてから参考書ルート作成時に選びましょう。長文の流れで英単語の使われ方を覚えることができることが特徴です。また最近の入試問題でよく出る英単語なども載っています。語源や接辞も解説されているので単語と一緒に覚えると暗記しやすいです。
英文法
UPGRADE英文法(難易度:★★☆☆☆)
この1冊で基礎レベルから発展レベルまで全て網羅しています。そのため、これをやりこめば文法に関しては怖いもの知らずです。英語の成績を上げるために英文法は避けて通れないので、この参考書はすべての受験者におすすめできる1冊となります。
物理
基礎・標準レベル
セミナー物理(難易度:★☆☆☆☆)
授業で習ったことを、実際に問題を解くことで定着させる構成になっています。公式がまとめられていて、解説も丁寧です。物理の参考書の中では比較的難易度はやさしめですので、初学者向きの参考書です。
物理のエッセンス(難易度:★★☆☆☆)
物理の基礎固めを行いたい方におすすめです。「物理のエッセンス」シリーズは応用問題に対応するための基礎を身につけるために必要かつ、十分な問題が掲載されています。
為近の物理基礎&物理合格へ導く解法の発想とルール(難易度:★★☆☆☆)
ある程度の物理の基礎知識が備わっており、初歩的な教科書を終えた中、物理に苦手意識がある方におすすめの参考書です。問題もかなり良問揃いで解説も丁寧に書かれているため、入試レベルの前の準備段階として使うのがおすすめです。
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応用レベル
物理重要問題集(難易度:★★★☆☆)
難関大学に対応するための物理の典型的な問題が数多く掲載されている問題集です。問題演習を行うことによって実践的にトレーニングできます。解説は必要最小限であり、あくまで基礎が身に付いた状態で物理の問題演習を行いたいという方におすすめです。
体系物理(難易度:★★★☆☆)
この本の特徴は他の物理の参考書と比較して問題数が圧倒的に多いことです。原理導出問題が充実しており、物理の本質的な理解につながります。難易度としては少し難しいかもしれませんが、この1冊だけで基礎から発展まで幅広くカバーしているので、ほとんどの難関大学に通用するレベルの参考書となります。
名門の森(難易度:★★★☆☆)
「名門の森」シリーズの特徴は単元ごとに難関大学の入試問題が厳選されていることです。解説は最小限ですが、図解や、別解が掲載されているので応用問題に対応できる力が養えます。参考書ルート作成時は物理の基礎を身につけてから選ぶようにしましょう。
発展レベル
物理標準問題精講(難易度:★★★★☆)
「入門問題精講」よりかなりレベルの高い問題集です。標準と入っていますが、早慶や旧帝大レベルの問題が載っています。問題の解き方だけでなく解法のプロセスまで載っているので、難しい問題でも解き方の方針を定めやすくなります。
新・物理入門(難易度:★★★★★)
高校数学と微分方程式を用いて物理を学ぼうといった参考書です。物理の公式や法則が何故成立するのかなど、物理の本質を理解するのに適しています。本質が理解できるため、公式の意味や使い方を詳細に学べ、入試問題も高得点を狙いやすくなります。
難問題の系統とその解き方(難易度:★★★★★)
例題と演習問題で構成されています。この参考書をマスターすれば東大物理も簡単と言えるくらいです。かなり問題のレベルが高く、解説も詳細に書かれていです。物理を極め、物理を超難関大学受験で得点元にしたいといった方限定でおすすめです。
化学
基礎・標準レベル
エクセル化学(難易度:★☆☆☆☆)
難易度としては比較的易しい参考書と言えます。しかし、その分、基礎固めにはもってこいの1冊となります。授業で習ったことのアウトプットとしてこの参考書を使用することがおすすめです。
応用レベル
化学重要問題集(難易度:★★★☆☆)
物理の重要問題集と同様に、大学入試で出題される化学の典型的な問題がほとんど掲載されています。問題は多いですが解説は丁寧ではないため、基礎固めが終わっており、数多く化学の問題演習を行いたいといった方におすすめです。
発展レベル
化学標準問題精講(難易度:★★★★☆)
難関大学の入試問題が厳選された一冊です。「標準」とタイトルに入っていますが、あくまで難関大学の入試問題の中での標準なので、問題の難易度はかなり高いです。解説は丁寧なので、化学がある程度得意な人が取り組めば、一層の実力養成につながるでしょう。
化学の新研究(難易度:★★★★★)
化学の百科事典と言われるほど、化学の情報が全て詰まっている参考書です。解法を学ぶというよりはなぜそのような反応が起こるのかなどの事象が詳しく載ってます。ページ数が762ページと、掲載されている情報が膨大なため、すべてを理解しようとするのではなく、日々の学習の中で気になったところを調べる、といった辞書的な使い方をおすすめします。化学を根本から理解したい方におすすめです。
生物
大森徹の最強講義117講(難易度:★★★☆☆~★★★★★)
基礎的なことから発展的なことまで全てを網羅している参考書です。1つ1つ丁寧に解説されており、まるで実際に講義をしているかのような文体で書かれているため、分かりにくいところもスムーズに内容が理解できるようになります。総ページ数が約800ページと分量は多く、学習に時間がかかりますが、習得できれば難関大の論述問題にも問題なく対応できるようになります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。受験を成功させるうえで、良い教材を選ぶことは非常に大切です。
この記事で紹介した東京工業大学に合格した先輩方の声が、東工大受験生にとって受験対策の一助となれば幸いです。
ここで知った参考書を最大限活用して東京工業大学合格を目指しましょう!
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