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はじめに
いよいよ受験本番が迫ってきましたね。共通テスト直前期でやるべきことが多く、どのように対策したらよいのか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
現役阪大生である筆者も共通テスト直前期は、不安や焦りでいっぱいでした。しかし、落ち着いて各科目の優先事項を洗い出し、直前期の勉強方法を考え、実践することで共通テストでも良い結果を残すことができました。
そこで今回は、共通テストを経験した筆者が共通テスト直前期で不安な方々に向けて、直前期にこれだけはやっておくべきというポイントをまとめました。是非とも参考にしていただき、共通テストを万全の状態で迎えましょう!
主要3科目
英語
リーディング
共通テストのリーディングの試験時間は80分となっています。リーディングにおいて、直前期に一番大切なことは試験時間内に問題を解き切るための時間配分を考えることです。リーディングの問題は後半の問題になるにつれて難しくなる傾向があるため後半の問題に多く時間をあてる必要があります。
そこで試験時間80分のうち最後の5分を見直し時間とした場合のおすすめ時間配分を紹介します。
大問1:8分
大問2:13分
大問3:10分
大問4:10分
大問5:14分
大問6:20分
見直し:5分
この時間配分はあくまでも目安なので色々と試して見ながら自分なりの時間配分を決めましょう。直前期には、自分で決めた時間配分に沿って問題を解き切ることを意識しながら実践演習を行うことが大切になります!
リスニング
共通テストのリスニングで一番重要なことは、いかに問題文と選択肢を先読みすることができるかということです。問題文と選択肢を先に読んで内容把握することで、問題音声を聞く際に回答に必要な部分を予想しやすくなります。
共通テストのリスニングでは問題の音声が一度しか流れない問題もあるので、先読みによる内容把握は非常に有効性があります。
初めは、問題文を先読みすることを意識して実践演習を行い、余裕が出てきたら選択肢にも目を通してみるようにしてみてください!
国語
現代文
共通テスト直前期においては、他の科目との兼ね合いもあって現代文に多くの時間をさくことは難しいのではないでしょうか。その中で直前期の対策としては過去問や予想問題集で実践演習を行うことが必要です。
そこで実践演習を効果的に行うためのポイントとして、客観的に読むということと、論理構造を意識するということが挙げられます。
客観的に読むというのは、現代文はどうしても自分の主観で内容理解しがちですが自分の感覚で捉えるのではなく、一般的にはどのように捉えるかを考えて読むということです。
論理構造を意識するというのは、順接・逆説などを表す接続詞、例えば、したがって・しかし等に意識を向けてどのように内容が展開されているのかを考えて読むということになります。
以上のポイントを意識して問題演習を進めてみてください!
古文
共通テストの古文対策として、覚えておくべき単語は約300語あります。毎日10単語ずつ覚えればひと月で網羅できる程の単語量になっています。
そもそも古文は単語の意味がわからないと内容把握が困難になってしまうので、まず共通テストレベルの単語は必ず自分の持っている単語帳を使って完璧にしましょう!
問題演習を進めていく際には、文の主語を意識して問題文を読むことがポイントになります。古文では主語が省略されることが多いため、しっかりと主語を捉えていないと内容が掴めなくなってしまうのです。
主語を正確に把握するためには、出てきた人物名に印をつけましょう。古文は登場人物がそれ程多くないため、人物によって印を変えるのも良いでしょう。
漢文
まず、漢文で完璧にしておかなければならないことは返り点です。この返り点がわからないと漢文の問題を解くことは難しいため、必ず自分の持っている参考書などで忘れている返り点がないか直前期には確認しましょう。
次に確認しなくてはならないのが、句法です。共通テストの漢文で覚えておかなくてはならない句法は100個程度なのでこちらも覚え忘れがないように直前期には必ず復習しましょう。
問題演習を行う際のポイントとしては、問題文を読む前に問題の注と設問を確認するということが挙げられます。この作業を行うだけで内容把握がとても簡単になります!
漢文は共通テストの国語の問題の中で一番点数を取りやすい分野なのでしっかりと対策を行いましょう!
数学
数学Ⅰ・A
数学で直前対策を行うことで一番点数が伸びる分野がデータの分析です。共通テスト以外ではほとんど出題されないため、あまり勉強していないという人も多いのではないでしょうか。
しかし、データの分析はあまり覚えるべき事項が多くなく、必要な公式を覚えて解き方のパターンを身に着けたら満点を狙うことができます。直前期にはきちんと問題演習を通してデータの分析の問題に慣れておきましょう。
また、選択問題である「場合の数・確率」「整数」「図形」の3分野のどれを解くかということは、予め自分の得意不得意で決めておきましょう。本番のプレッシャーの中でどの分野を選択するべきか適切な判断を下すことは難しいです。
予め解く分野を決めておけば対策に必要な時間も少なくなり、効率的でおすすめです!きちんと時間内に解き終われるように時間配分を考えて問題演習を行いましょう。
数学Ⅱ・B
数学Ⅱ・Bの問題では、複雑な計算を求められることが多々あります。しかし、全てまともに計算していては時間が足りなくなってしまいます。そこで、必要な情報は図の中に書き込んで視覚化することで、計算しなくてもわかる状態をできるだけ多く作り出しましょう。交点や接点の座標は図の中に書き残していくと後半の問題が解きやすくなることが多いです。
また、例えば空間ベクトルなら「基本となる3つのベクトルについての内積の値」のように「後半で使いそうなもの」は序盤の段階で書き残しておくことが有効になります。
数学は苦手な分野ができやすい科目なので、不安な分野があるという場合にはその不安な分野の対策を一週間で集中学習を行うことも効果的です。苦手な分野がある状態で本番を迎えると、不安な気持ちで他の分野にも悪影響が出てしまいます。しっかりと苦手な分野をなくしてから本番に臨めるようにしましょう!
社会科目
世界史
他の社会科目についても言えることですが、暗記科目である世界史の直前対策に最も有効なのは過去問を解いて、忘れていた分野の復習を行うというサイクルをひたすら繰り返すことです。
世界史は覚えるべきことが多いため全ての分野を復習している時間はなく、間違えた分野に絞って復習することで効率的に復習することができます。
また、文化史は必出分野であるにも関わらずきちんと覚えていない人が多く、点差の開きやすい分野なので直前期にまとめて覚えておくことをおすすめします。
日本史
共通テストの日本史の問題は半分以上が史資料の読み取りの必要がある問題になっています。そのため、知識事項の暗記だけではなく史資料の読み取りにも慣れていないと点数が伸びなくなってしまいます。
資料集などに載っている史資料とそれに付随する解説にきちんと目を通しておくことでこのタイプの問題で点差をつけることができるようになります!
共通テストの日本史は細かい知識があまり問われませんが先に述べたように過去問の演習と間違えた分野の復習というサイクルも怠らないようにしましょう!
地理
地理は系統地理と地誌の2種類に分けることができます。直前期に重点的勉強するべきは系統地理です。というのも、系統地理で覚えた知識があれば地誌の問題は暗記しなくても解くことができるからです。
例えば、地誌で「アイスランドにおける発電の種類の内訳」という問題が出された場合を考えましょう。系統地理では、「アイスランド周辺はホットスポットにあたるため火山が多い」ということを学習します。
そのため、アイスランドでは「地熱発電の量が他の国よりも多い」と推測できます。詳細な数値までは問われないため、地熱発電の割合が高いことさえわかれば問題が解けてしまいます。
このように、系統地理で得た知識を地域別に当てはめるだけで、地誌の問題は解けます。直前期には系統地理の復習を完璧にして余力があれば地誌の復習を行うといったように優先順位をつけて学習しましょう!
倫理政経
共通テストの「倫理政経」では、広範な知識をどれほど満遍なく覚えられたかどうかが得点につながります。必ずしも深い知識は必要とはなりません。似た概念を混同しないように、正確に覚えていくことが重要になってくるので、何度も同じ問題集や参考書を繰り返し復習しましょう。
また、共通テストでは独特の形式で問題が出されることも多いので、過去問や予想問題集を繰り返し解いて出題形式にも慣れておきたいところです。入試本番での得点を伸ばしたい直前期は、新たな問題に取り組むよりも復習重視の方針で学習に取り組んでみましょう。
理科科目
理科基礎
化学基礎
化学基礎で問われるのは化学の中でもごく基本的な知識です。多くの人が知らないようなマイナーな物質や、教科書に載っていないような珍しい反応は出題されません。
化学基礎で登場するのはほとんどが周期表の3周期目までの元素で、反応も単純なものがほとんどです。そのため、どれほど教科書を読んで基本事項をきちんと理解できているかが重要になってきます。
特に、モル計算は苦手な人が多いにもかかわらず必出分野となっており点差が開きやすいため重点的に復習するようにしましょう!
物理基礎
物理基礎で大切なのは、物理の基本法則を理解し、それを問題に適用する力です。実際、共通テスト物理基礎で暗記しなければならない事項は少なく、公式自体はそこまで難しいものがないので覚えやすいです。
問題演習を進めていく際に重要になってくるのは、自分で図を描いて物体の位置関係はどうなっているのか、どの物体にどの向きに力がかかっているのか、物体の軌跡はどういう形をしているかということを把握することです。
普段から図を描く癖をつけておけば本番でも焦ることなく、しっかりと問題の内容を把握することができて安定して得点できるようになるはずです!
生物基礎
生物基礎は基礎科目ということもあり、問題そのものの難易度はさして高くありません。ただ、物理基礎や化学基礎と比べて暗記する要素が多くなっています。
生物基礎の分野の中で最重要なのは「遺伝情報」です。遺伝情報はどこに保存されているのか。細胞分裂の際、遺伝情報はどう複製されるか。生殖細胞ではどうか。このような事項がよく出題されます。
また、物質循環もしばしば登場します。炭素(二酸化炭素)や窒素が世界をどう循環しているのか、なぜバランスが取れているのかといったことを問われます。
問題演習を進めていく中で知識の漏れがないかしっかりと確認して本番を迎えましょう!
理科
化学
化学には理論化学、有機化学、無機化学の3分野があります。
理論化学では計算問題が多いので、忘れてしまっている公式がないか必ず確認するようにしましょう。
有機化学は暗記事項がそこまで多くありませんが、触媒についてなどは出題されやすいので基本事項の漏れがないか確認しましょう。その後、頻出である有機化合物構造決定の問題や高分子の計算問題を数多くこなしましょう!問題のパターンに慣れることがとても重要になってきます。
無機化学は暗記が全てと言ってしまって良いでしょう。自分の使っている参考書を確認して、忘れてしまっていたり抜けてしまっている事項がないかを総ざらいすることが重要になります。
物理
物理で特に重要な分野は力学です。
物理の問題では必ず出題され、他の分野との関わりも強いため直前期には力学は完璧にしておく必要があります。力学できちんと得点を取ることが出来れば全体の点数も安定してくるはずです。力学の知識漏れがないように忘れずに復習を行いましょう!
力学の次に重要になる分野は電磁気です。
この分野は目に見えなくてイメージしにくいところがあり、苦手な人も多いので点差が開きやすい分野になっています。しかし、電磁気は力学に並んで必出分野になっているためおろそかにはできません。
電磁気の分野でしっかりと得点を伸ばすためには「コンデンサー」「電磁誘導」「荷電粒子の運動」など頻出項目を演習問題で繰り返し解いてみて解法パターンを身につけることが重要になってきます。
また、共通テストでは問題文がとても長くなっており、きちんと読解力を付けないと問題をうまく解くことができない場合があるため、共通テストの出題傾向に合わせた問題演習を行って読解力をつけることも大切です!
生物
生物においては知識量がものをいうため暗記事項の再確認をすることがまずは重要になってきます。教科書や参考書を用いて暗記事項の漏れがないかきちんと確認するようにしましょう。
共通テストでは多くが4~5択の選択問題となっており、中には8択以上の多数の選択肢のある問題もあります。しかし、選択肢の多くは、明らかな間違いを含む選択肢も各設問ごとにいくつかあり、すぐに2つくらい間違いの選択肢を見つけられるような問題となっています。
また、特に遺伝分野は生物の分野の中でも出題頻度が高いですが、教科書を読んでも理解することが難しく体系的に学習している人も少ないので差が最も開きやすい分野だと言えます。基礎学習が終わっている方は積極的に遺伝分野の演習を行うことをお勧めします。
おわりに
ここまで長くなりましたが、共通テストの直前対策ポイントについて紹介してきました。直前期には自分の実力や勉強法に対して不安を感じることが多いと思いますが、今回紹介しましたポイントを少しでも活用していただいて本番で高得点を取れますように願っています。
今回はお読みいただきありがとうございました。
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