
中学受験においてお子様をどの塾に通わせるかは、受験結果を左右する大きな要素になります。しかし、中学受験塾には多数の選択肢があるため、どの塾に通わせるべきかお悩みの方も多いのではないでしょうか?
そこで本記事では横浜(神奈川)にある中学受験塾を10校紹介し、それぞれの塾の特徴、費用や自分に合った塾の選び方を比較してご紹介します。
また、関東と東京の中学受験塾はこちらの記事で紹介しています。合わせてご覧ください。
関東の中学受験塾を徹底比較!各塾の特徴、費用や自分に合った選び方を解説!
東京の中学受験塾を徹底比較!各塾の特徴、費用や自分に合った選び方を解説!
Contents
大手中学受験塾の特徴や雰囲気をご紹介

横浜(神奈川)に多くの校舎を展開するサピックス(SAPIX)、早稲田アカデミー、四谷大塚、日能研は大手中学受験塾としてよく知られています。しかし、最近ではグノーブル(Gnoble)、エルカミノや希学園といった塾にも多くのお子様が通われており、実績も伸ばしてきています。また、中萬学院 啓明館、臨海セミナー、湘南ゼミナールといった神奈川県を中心に展開する塾も大きな勢力の一つです。
お子様に合った塾を選ぶことはモチベーション維持や効率的な成績アップにつながります。それぞれの塾の特徴や雰囲気を紹介していきます。
サピックス(SAPIX)
特徴 | 授業スピードが早く、かつ非常にハイレベルな内容を扱う |
目標レベル | 最難関校~難関校 |
校舎 | 神奈川: 横浜、日吉、武蔵小杉、たまプラーザ、青葉台、センター南、若葉台、上大岡、東戸塚、 大船、茅ヶ崎 |
サピックスの特徴
サピックスは、たまプラーザや武蔵小杉などに校舎を持つ首都圏の中学入試において高い合格実績を誇る塾で、内容が非常にハイレベルであることが特徴です。開成や筑駒といった難関校志望者を主なターゲットにしていて、ついていけなくなるお子様も少なくないほど授業の進度が早いです。
生徒のレベルによってクラスが分けられており、月に1回行われるマンスリーテストと年に3回行われる組分けテストでクラスが決まります。特に組分けテストはクラスの変動幅に制限がないため、一番上のクラスから一番下へ落ちてしまうことや、逆に一番下から一番上まで上がることもできます。クラスによって授業内容も異なるため、この組分けテストの結果が受験結果に直結するとも言われます。
サピックスの雰囲気
ハイレベルな塾であるため生徒同士・教室の雰囲気を不安に思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、実際にサピックスに通塾していた方へのアンケートでは「多くの友達ができた。楽しかった」と言った声が多く聞かれ、決して生徒同士は堅苦しい雰囲気ではないようです。ただ、授業のスピードは早く、宿題の量も難しいものがたくさん出るため、難関校志望で自分や家庭で学習をきちんと管理できるような方がサピックスには向いています。
サピックスの良かった点
実際にサピックスに通っていた方にアンケートを取り、サピックスの良かった点についてお伺いしました。ぜひ参考にしてください。
浅野中学校出身 S.D先生
何回も同じ単元を復習できるようなカリキュラムになっており、授業や家庭学習のテキストをこなしていけば自動的に学力がのびていく実感が持てた。周りもハイレベルな生徒で、競争心を持って授業に臨めた。とにかく沢山の問題を解き、アウトプットする機会が多かったのが定着に繋がったのだと思う。
サピックスについては、下の記事で詳しく紹介しているのでぜひご覧ください。
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早稲田アカデミー
特徴 | 宿題は多いがサポートは手厚い |
目標レベル | 難関校〜中位校 |
校舎 | たまプラーザ、横浜、日吉、茅ヶ崎など |
早稲田アカデミーの特徴
早稲田アカデミーは、たまプラーザや横浜に校舎を持つ中学受験塾で千葉や埼玉にも校舎を展開しており、特徴としては面倒見がよいところが挙げられます。
授業に関しては、学力別に少人数で組まれており、同じレベルの学生の生徒を集めることで、仲間と切磋琢磨しながら競い合える環境が用意されることが特徴と言えます。また、授業のレベル感としてはサピックスよりも少し下の難関校志望向けの塾となっています。
また、宿題に関しては、早稲田アカデミーもサピックスと同様、宿題の量が多い特徴がある塾として知られていますが、もちろん量だけを課すわけではありません。その後のサポートを重点的に行い、質を担保していることで生徒の成績向上を図っています。
一人ひとりの宿題を担当講師師がチェックをし、生徒のレベルに合わせて宿題の量や範囲の調節をしてくれるいわばオーダーメイドの課題設定を行ってくれます。
早稲田アカデミーの雰囲気
早稲田アカデミーはアットホームであるものの、体育会系のような雰囲気を持った塾と知られており、「私語のない緊張感のある授業」をスローガンとして掲げています。私語が多く、授業の妨げをしていると判断される生徒に対しては厳しい態度を取ることも多いようです。
特徴的な雰囲気を持っている塾ですので、もちろん指導レベルは疑う余地は無いものの馴染める子と馴染めない子の差がどうしても生まれてしまいます。ですので、早稲田アカデミーへの通塾を考える際は、まずは体験授業を受けてみて、子供の性格に合うかどうか確認してみることが重要です。
早稲田アカデミーについては、下の記事で詳しく紹介しているのでぜひご覧ください。
四谷大塚
特徴 | 『予習シリーズ』を用いた予習中心の授業 |
目標レベル | 難関校〜中位校 |
校舎 | 神奈川: 横浜、武蔵小杉、相模大野 |
四谷大塚の特徴
四谷大塚の特徴といえば主に使われている『予習シリーズ』という教材です。早稲田アカデミーなど他塾でも用いられている中学受験の王道のテキストです。解説が詳しく、子供が宿題をやっていてわからないところがあった場合も親がフォローしやすい内容となっており、例え入塾した際の学力レベルが低くても、教材を読み込めば問題なく授業についていけるような配慮がなされています。
また、徹底した予習主義であることも特徴の1つです。
横浜(神奈川)だと横浜の他に武蔵小杉や相模大野に校舎を構える、在籍人数も多く規模の大きい塾で、千葉や埼玉にも校舎を持ちます。メインターゲットは中位校から難関校を目指す、早稲田アカデミーよりも少し下のレベル向けの塾となっています。
四谷大塚の雰囲気
先生は優しく、無理に勉強をやらせようとする圧力をかけてくる雰囲気ではないのが四谷大塚です。サピックスや早稲田アカデミーはかなりストイックな指導ですが四谷大塚はどちらかというとマイペースなお子さまにおすすめの塾となっています。
四谷大塚の良かった点
実際に四谷大塚に通っていた方にアンケートを取り、四谷大塚の良かった点についてお伺いしました。ぜひ参考にしてください。
浅野中学校出身 N.Y先生
とにかく先生や事務員と生徒の仲が良く質問がしやすかった。講師の質が高いのはもちろん自習室やオンライン教材が豊富にあり、勉強する環境は整っていた。また、大手なので、模試の会場になっていて、やりやすかったり、過去問がいっぱい貸し出されていたりしていた。
四谷大塚については、下の記事で詳しく紹介しているのでぜひご覧ください。
日能研
特徴 | 「復習」を非常に重視するカリキュラム |
目標レベル | 難関校〜中位校 |
校舎 | 神奈川: 青葉台、海老名、大船、上大岡、川崎、菊名、港南台、相模原、新川崎、新百合ヶ丘、 センター北、センター南、たまプラーザ、茅ヶ崎、中央林間、鶴見、戸塚、日吉、藤沢、 二俣川、武蔵小杉、横浜 |
日能研の特徴
四谷大塚とは反対に、「復習」を非常に重視していることが特徴で、「授業~家での学び直し(家庭学習)~テスト~見直しと振り返り」が1つのサイクルになっており、予習禁止を大々的に謳っている校舎もあるようです。
たまプラーザ、武蔵小杉などに校舎を構える規模の大きい塾で、千葉や埼玉にも校舎があります。授業のレベル感としては四谷大塚と同程度で、中位校から難関校を目指す、早稲田アカデミーよりも少し下のレベル向けの塾となっています。
日能研の雰囲気
先生もそこまで厳しくなく、生徒の主体性を重視して勉強させようと煽ることが少ないことが日能研の持つ雰囲気の特徴です。主体性を重んじているため、そこまで宿題の量が多いわけでもなく、どちらかというと小学校の雰囲気に近いです。
日能研の良かった点
実際に日能研に通っていた方にアンケートを取り、日能研の良かった点についてお伺いしました。ぜひ参考にしてください。
逗子開成中学校出身 W.D先生
日能研に通ってよかった点は、カリキュラムが体系的で基礎から応用まで段階的に学べたことである。特に「栄冠テキスト」や「本科テキスト」は復習に役立った。また、公開模試を通じて全国レベルの実力を確認でき、競争意識を高めることもできた。質問しやすい環境も魅力で、疑問をその場で解決できた。
日能研については、下の記事で詳しく紹介しているのでぜひご覧ください。
グノーブル(Gnoble)
特徴 | 難易度の段階が細かく分けられたテキストを用いた復習重視の指導 |
目標レベル | 最難関校~難関校 |
校舎 | 神奈川: たまプラーザ、武蔵小杉、横浜 |
グノーブルの特徴
たまプラーザや横浜に校舎を構えるグノーブルはサピックス同様、最難関校志望のお子さまにおすすめの塾です。
グノーブルはグノーブル独自のオリジナル教材を使用しているのが特徴の1つです。サピックス出身の方が立ち上げた塾ですのでサピックスに内容が似ているところがありますが、より難易度の段階が分けられたテキストとなっています。また、そのテキストは事前にではなく、授業当日に配られるのも特徴の1つです。予習をさせず、徹底した復習主義の塾となっています。そのフォローとして、毎回授業内容に関する解説動画がWeb上で配信されており、お休みしてしまった場合はもちろん、家庭学習で困った際も視聴することが可能です。
グノーブルの雰囲気
グノーブルは少人数制のクラスを徹底しており、小規模でアットホームな雰囲気が特徴です。最難関校志望向けのため、授業の進度も早く演習量も多いですが、講師が1人1人に目を配っているためわからないところがあればすぐに相談できる体制が整っています。
グノーブルについては、以下の記事で詳しく紹介しているので、ぜひご覧ください。
エルカミノ
特徴 | 算数を中心とした思考力を鍛える指導 |
目標レベル | 最難関校~難関校 |
校舎 | 神奈川: たまプラーザ、武蔵小杉 |
エルカミノの特徴
たまプラーザや武蔵小杉に校舎を構えるエルカミノは算数教育に力を入れているのが特徴で、3年生までの授業では算数パズルを使い解き方を教えるのではなく生徒が自分の力で答えを出せるように導いていきます。生徒は解法が分からず苦しみながらも自分で気づいて正解することが求められます。
算数の学習を通じて他の科目でも使えるような論理的思考力を鍛えていくような塾ですので算数が得意だったり好きなお子さまにおすすめの塾です。
エルカミノの雰囲気
エルカミノは入塾テストや小3から小4に進級する際の進級テストを除くと、他塾に比べシビアな組分けテストやクラス分けテストがあまりないため、競争意識を煽るような雰囲気ではないのが特徴です。
サピックスや早稲田アカデミーのような毎テストで競争したり、体育会系の雰囲気ではないため、そのような雰囲気が苦手なお子さまでも通うことのできる塾となっています。
エルカミノについては、下の記事で詳しく紹介しているのでぜひご覧ください。
希学園(首都圏)
特徴 | 授業スピードが早く、とにかくストイックな指導自習などのサポートも手厚い |
目標レベル | 最難関校~難関校 |
校舎 | 神奈川: 横浜 |
希学園の特徴
神奈川県だと横浜に校舎を構える希学園は「きつい」「スパルタ」と揶揄する人も多く、「宿題がこなせない」「公開テストで成績が振るわない」という悩みを抱えてるご家庭も多いそうです。また、宿題の量もかなり多く、家のみならず塾の授業の休み時間で解くなどかなりストイックな指導が行われているのが特徴です。
多くの宿題をこなし、授業内外でたくさんの演習を積みたいお子様におすすめの塾です。
希学園の雰囲気
希学園は学習については基本的に塾がすべて面倒を見るという方針を出しています。授業では私語をしない、質問は黙って静かに手を上げる、廊下などを走らないといったルールも教えられ、かなりストイックな指導が行われています。自習室も解放されており、授業がない日にも講師が見守る中で自習をすることができるため、かなり面倒見のいいところが希学園の特徴です。
希学園については、下の記事で詳しく紹介しているのでぜひご覧ください。
中萬学院 啓明館
特徴 | 2週間1ターム制での指導 |
目標レベル | 難関校〜中位校 |
校舎 | 神奈川: 小田原、上永谷、久里浜、港南台、新川崎、逗子、辻堂、鶴見、根岸、平塚、藤沢、 二俣川、保土ヶ谷、本牧、横浜駅東口 |
中萬学院 啓明館の特徴
中萬学院 啓明館は上永谷や根岸など神奈川県に展開する塾です。
1週目で単元の導入、2週目でテストを含む学習内容の定着を行うという2週間1ターム制で指導することにより、確実に単元の理解が深められるシステムが特徴となっています。
小4後期からは復習週を加えた「2+2+1週間」の5週間1サイクルで指導するため、単元の内容が高度になってからも確実に知識理解を深めることが可能です。
中萬学院 啓明館の雰囲気
クラスは「少人数定員制」で、生徒一人一人に担任の先生が付く「個人担任制」を採用しており、お子様に目が行き届きやすい環境になっています。
宿題は多く難易度も高めなため、家庭学習の時間を十分に確保する必要はありますが、楽しく通える塾だという評価が多いです。
中萬学院 啓明館の良かった点
実際に中萬学院 啓明館に通っていた方にアンケートを取り、中萬学院 啓明館の良かった点についてお伺いしました。ぜひ参考にしてください。
浅野中学校出身 K.Y先生
先生が親身になって自分の進路相談に乗ってくれた。成績の伸び悩みで悩んでいる時や、第1志望にとどかなそうな時なども、どこから対策して、どのように改善していけばいいかを伝えてくれた。
また各科目ごとに対策プリントなどが用意されており、復習もとてもやりやすかった。
聖光学院中学校出身 Y.Y先生
通ってよかった点は、先生が分かりやすく教えてくれ、理解が深まったことです。また、授業以外でも質問できる環境が整っており、自分のペースで学べたのが大きな利点でした。さらに、定期的なテストや模試で自分の実力を確認でき、次に進むための目標が立てやすかったです。
臨海セミナー
特徴 | 演習を繰り返すカリキュラム |
目標レベル | 最難関校〜中位校 |
校舎 | 神奈川: 大船、青葉台、あざみ野、伊勢原、井土ヶ谷、海老名、大口、金沢文庫東 上大岡、上永谷、川崎、菊名、古淵、相模大野、新逗子、新百合ヶ丘、センター北 センター南、たまプラーザ、茅ケ崎、辻堂南、綱島、鶴ヶ峰、鶴見、戸塚西、中山 西横浜、橋本、東戸塚、日吉、平塚北、藤沢南、二俣川、星川、本厚木南、溝の口 武蔵小杉、横浜など |
臨海セミナーの特徴
臨海セミナーは大船など神奈川県だけで277校、全国で535校を展開する塾です。
演習を繰り返すカリキュラムになっており、生徒が一度習ったことを忘れないような指導がされています。
臨海セミナーの雰囲気
1クラス20名ほどの少人数で編成されており、きめ細やかな指導を受けることできます。
授業以外でも、課題管理や学校のテスト対策、モチベーション向上のためのコミュニケーションなど生徒と向き合っており、「面倒見」の良さが伺えます。
過度にピリピリした雰囲気になることもなく、楽しく通える塾になっています。
臨海セミナーについては、下の記事で詳しく紹介しているのでぜひご覧ください。
湘南ゼミナール
特徴 | QE授業によるハイテンポな授業 |
目標レベル | 難関校~中位校 |
校舎 | 神奈川: 湘南台、富岡、上永谷、本郷台、東戸塚、中山、希望ヶ丘 三ツ境、青葉台、武蔵新城、センター南など |
湘南ゼミナールの特徴
湘南ゼミナールは神奈川県を中心に全国250校以上を展開している塾です。
講師が板書した一問を生徒に考えさせ、指名して答えさせるというQE(Quick Exercise)授業を行っていることが特徴です。この授業方法によって生徒の集中力を維持しながらハイテンポで授業を進めることができます。
湘南ゼミナールの雰囲気
先生は若く親しみやすい方が多いです。コーチングを通して生徒のモチベーションを上げていきます。
また、学力に応じたクラス分けがされているため、クラスメイトと切磋琢磨しやすく、モチベーションが維持しやすい環境になっています。
湘南ゼミナールについては、下の記事で詳しく紹介しているのでぜひご覧ください。
10校の大手中学受験塾の費用を徹底比較!

ここまでは、各塾の特徴や雰囲気を紹介しました。ここからは、各塾の入会金や授業料について以下の表で紹介します。ぜひご参照ください。
以下の費用は小学4年生での目安の費用です。学年や授業数によって多少する場合があります。
塾名 | 入会金&授業料 |
---|---|
サピックス | 入会金:33,000円 授業料:約45,650円 |
早稲田アカデミー | 入会金:22,000円 授業料:約30,360円 |
四谷大塚 | 入会金:22,000円 授業料:約36,300円 |
日能研 | 入会金:22,000円 授業料:約22,880円 |
グノーブル | 入会金:16,500円 授業料:約44,000円 |
エルカミノ | 入会金:24,200円 授業料:約31,900円 |
希学園 | 入会金:22,000円 授業料:約49,600円 |
中萬学院 啓明館 | 入会金:30,800円 授業料:約22,000円 |
臨海セミナー | 入会金:16,500円 授業料:約22,000円 |
湘南ゼミナール | 入会金:16,500円 授業料:要問合せ |
中学受験で大手塾以外を検討すべきお子様の特徴
ここまでは、大手塾を紹介してきましたが、中学受験塾には中小規模の塾や個別指導塾などもたくさんあります。
全てのお子様が大手塾の指導方法や雰囲気に合うとは限りません。ここでは、大手塾以外を検討した方がいいお子様の特徴の紹介を紹介します。
大手塾に通っていたものの、偏差値が50以下の人
すでに大手塾に通っているが、偏差値が50に満たない状態が続いている場合、大手塾のカリキュラムや雰囲気に合っていない可能性があります。特に、中学受験が本格化する4年生や科目の難易度がより高くなる5年生になっても偏差値があまり芳しくない場合は、大手塾以外を検討することも視野に入れてみてください。
大手塾は成績上位2割に合わせたカリキュラムとなっているのに対して、中小規模の塾や個別指導塾ではそれぞれのお子様に合わせたカリキュラムを組むことが可能なので、面倒見がいいことが大きなメリットの1つと言えるでしょう。
1年以上通っても、偏差値が50以下の場合は1度大手塾以外を検討することをお勧めします。
得意科目と苦手科目の差が大きい人
得意科目と不得意科目の差が大きい人は、少人数でレベルに合った指導をしてもらえる中小規模の塾や個別指導塾がおすすめです。
大手集団指導塾の1つの大きなデメリットとして、4科目のテストの合計点数でクラス分けされるので、得意科目と苦手科目の得点差が大きい人は、科目によって自分のレベルの合わない授業を受けないといけないということが挙げられます。
特定の科目が苦手で克服することが難しいと感じている場合は、苦手科目のみ大手塾以外で受けるということも検討してみてはいかがでしょうか。
習い事と勉強を両立させたい人
大手塾では、成績でクラス分けをして曜日や時間が固定されているため、習い事をしている場合、両立させることが厳しくなります。
そのため、勉強と習い事を両立させたい人は融通の利く中小規模の塾や個別指導塾を検討してみてください。
偏差値にこだわりのない人
大手塾に通っているお子様を持つ保護者の中には、難関校を目指しておらず、マイペースに中学受験をさせたいという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
大手塾では難関校、さらにはトップ校を目指しているカリキュラムが組み込まれているため、偏差値にこだわらない中学受験をご検討の場合はこのようなカリキュラムが少ししんどく感じる恐れがあります。
そのような場合は、自分の志望校や学習状況にあった指導が可能な中小規模の塾や個別指導塾を検討してみるのがおすすめです。
自分に合った塾選びの方法

ここまで、各塾の特徴や費用などを紹介しました。ここからは、それらを踏まえたうえで、どのように自分に合った塾選びをしていくのかについて紹介します。
項目 | 詳細 |
---|---|
カリキュラム | 自分の志望校にあったカリキュラムがあるかどうかを必ず確認するようにしましょう。 |
合格実績 | 事前に自分の志望校の合格実績をチェックするようにしましょう。 |
費用 | 入学金、授業料、教科書、そして夏季講習や冬期講習なども含めて、トータルでどのくらい必要なのかを事前に確認するようにしましょう。 |
通塾のしやすさ | 学年が上がるにつれて通塾の回数も増えます。お子様にも保護者にも負担にならないような場所を選ぶことが大事になります。 |
設備 | 自習室は完備されているのか、座席数はどのくらいあるのかなど、設備をあらかじめ知っておくことで、通塾後のイメージをつかむようにしましょう。 |
これらの情報はインターネットからでも分かるものやそうでないものもあるので、必ず下調べをしたうえで、積極的に体験授業や保護者説明会などに参加して、特徴や雰囲気をつかむようにしましょう。
塾選びのNG行動
中学受験塾を決める際にやってしまいがちなNG行動がいくつか存在します。詳しく解説するので、このような失敗は避けるようにしましょう。
大手塾だからという理由だけで決めてしまう
大手塾の規模やブランド名だけで塾を選んでしまうと、お子様に合わず、最終的に辞めてしまうことも珍しくありません。
塾にはそれぞれ特徴や雰囲気が異なるため、大手塾だからといって、すべてのお子様に合うとは限りません。また、先述のように、大手塾ではなく、中小規模の塾や個別指導塾の方が、お子様に適している場合もあります。
そのため、塾のブランドだけで判断せず、お子様にとって最適な学習環境を選ぶことが重要です。
コスパ面を重視して決める
私立の中学・高校の授業料を考えると、塾の授業料をできるだけ抑えたいと考える方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ただ、授業料が安い塾の中には、指導経験のあまりない質の低い講師や大学生をたくさん雇ったり、サポート体制が弱かったりなど、決して勉強に打ち込める環境とは言えないケースも存在します。
本当にお子様にとって適していると思う塾に通わせてあげましょう。
仲のいい友達が既に通っているから
塾を選ぶ際は、「仲の良い友達が通っているから」という理由だけで決めないようにしましょう。どれほど仲が良くても、性格・学力・志望校が全く異なることは十分にあり得ます。
学力や志望校が違えば、同じ塾に通っていてもクラスが分かれる可能性があります。また、仮に同じクラスになったとしても、友達がいることでつい話し込んでしまい、授業に集中できなくなる恐れもあります。
そのため、「友達がいるから」という理由だけで塾を決めるのではなく、お子様に本当に合った塾かどうかを慎重に検討した上で決断することが大切です。
他者の意見を鵜吞みにする
既に塾に通わせている他の保護者の意見や口コミ、SNSなどの情報は、あくまで参考程度に留めるようにしましょう。
先述のように、塾にはそれぞれ異なる雰囲気があり、お子様に合うとは限りません。また、特にSNSは匿名で主観的な意見を発信できるため、時には悪意のある投稿が含まれることもあります。
そのため、外部の意見に流されるのではなく、実際に保護者説明会や体験授業に足を運び、授業の雰囲気やお子様に合う塾かどうかを直接確認することが大切です。
自宅から遠い塾に通わせる
「優秀な先生の授業を受けられる」という理由で、自宅から1時間以上かかる塾に通わせる保護者も少なくありません。
しかし、勉強において最も重要なのは、授業の予習と復習をしっかり行うことです。どれほど優れた指導であっても、授業を受けるだけでは成績は伸びません。もし通塾に往復2時間以上かかるようであれば、その時間を自宅学習や休息に充てた方が、学習の質を高めることにつながります。
さらに、お子様はまだ小学生であり、遅い時間の帰宅には安全面や体力面でのリスクも伴います。
塾選びの際は、指導の質だけでなく、通塾の負担や学習環境とのバランスも考慮し、無理のない距離の塾を選ぶことが大切です。
保護者説明会に参加せずに入塾を決めてしまう
保護者説明会に参加することで、講師や教室の雰囲気を把握できるだけでなく、他の保護者の様子も知ることができます。
どのような保護者がいるのかを観察することで、塾の雰囲気や、今後お子様と一緒に学ぶ生徒の傾向をある程度把握することができます。これにより、お子様の性格や学習スタイルがその塾に適しているかどうかを、より具体的に検討することが可能になります。
そのため、保護者説明会に参加せずに入塾を決めてしまうのは避け、実際の雰囲気を確認した上で慎重に判断することが大切です。
体験授業の雰囲気だけで決めてしまう
すでに説明した通り、授業や講師の雰囲気を知るために体験授業に参加することは強くおすすめします。ただ、それと同時に体験授業の雰囲気だけで塾を決めることは避けた方が良いでしょう。
お子様によっては最初の体験授業の雰囲気や先生を気に入り、「この塾に入りたい」「他の塾の体験授業には行かない」となることもあります。しかし、塾によっては体験授業のために人気な講師を配置したり、楽しく分かりやすい授業を行うというケースも珍しくありません。
そのため、入塾後に後悔しないように、保護者がお子様に合うと感じた塾を複数検討し、体験授業を受けさせることがいいと思います。
実際に塾を選ぶまでの流れ
では最後に具体的に通学する塾を決めるまでの流れを紹介します。
1.お子様の学力の把握
まずは、各塾の公開模試やテストを受けて、現時点でお子様の学力をどの程度なのか把握するようにしましょう。
その偏差値によって、通うべき塾をある程度選定することができます。
2.通塾圏内の塾を調べる
お子様の通塾に負担のかからないように自宅や学校の近くにどんな塾があるかを調べるようにしましょう。
3.塾のイベントに参加する
塾の体験イベントでは、塾や講師陣の雰囲気を掴めるため、積極的に参加するようにしましょう。
4.保護者説明会に参加する
ここまでである程度塾を絞ったうえで、必ず全ての塾の保護者説明会に参加するようにしましょう。
保護者の目線からどの塾が勉強するのに最適な環境であるかどうか、比較検討して判断するようにしましょう。
5.体験授業を受ける
先述の通り、お子様によっては、体験授業を受けた最初の塾を選ぶことが多いので、まずは保護者が第一候補として挙げている塾の体験授業を受けさせるようにしましょう。
もし、その塾が合わないとお子様が判断した場合は、第二候補の塾の体験授業を受講させて、しっかりとお子様と話し合ってみましょう。
6.入塾テストで平均以上のクラスに入れる塾を選定しましょう。
中学受験の大手塾では、成績上位者に合わせた授業を行うところが多くあります。そのため、平均以下のクラスに入ってしまうと、入塾後に授業に追いつくので精一杯という状態になるかもしれません。
そのため、入塾を決める際には真ん中以上のクラスに入れる塾をできる限り選ぶようにしましょう。たとえ、下のクラスでもいいから入塾させたい場合は、大手塾以外の塾や個別指導塾を別で通うなどの対策を考えるようにしましょう。
中学受験対策ならスマートレーダー

スマートレーダーでは8,000人を超える先生方が登録されていて、今回紹介した10校の塾出身の先生も多数在籍しています。
そのため、分からないところの質問はもちろんのことながら、その塾でどのように過ごしてきたかやどのようなスケジュールで宿題をこなしてきたかなど、同じ塾の先輩だからこそ聞ける、その塾ならではの適切なアドバイスを受けることができます。
まとめ
今回は横浜(神奈川)にある主要の10校の中学受験塾の特徴や費用、そして、自分に合った塾の選び方について紹介しました。
現在は多くの中学受験塾があり、どの塾を選べばいいのか悩まれている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
本記事がそのようなご家庭にとって参考になれば幸いです。