公立高校から東工大に合格するための勉強法とは?

本記事の目的

本サイトでは、スマートレーダーに登録している数人の先生に「公立・私立高校から〇〇大学に合格するには」というテーマで執筆をお願いしました。

そして今回は、公立高校から東工大に合格されたM.K先生に、高校時代に取り入れていた勉強方法や、どんな学校でどのような生活を送っていたのかなどを紹介していただきました。

この記事を書いている先生について

今回の記事を執筆しているM.K先生は東京工業大学を卒業し、現在東京大学に通われている大学院生の方です。

難関大に合格する人の多くは、難関校と呼ばれる私立校に通っていると言われていますが、公立高校から東工大に合格されたM.K先生はどんな高校生活送り、どのような勉強法を取り入れていたのでしょうか?


公立高校から東工大に入るための勉強法とは?効率を追求し、少ない時間を有効活用せよ!

筆者の高校生活と浪人生活

通ったのは、自由な校風の進学校

私が通っていた高校は、120年以上の歴史を持つ公立の進学校です。

同期の東大合格者は40人を超えており、この年は東大合格者数で全国11位という素晴らしい進学実績を残しました。

校風は非常に自由で、校則と呼べるものは、「登下校時は制服を着用すること」くらいしかありません。門限は21時(実際にはもっと遅くまで居残っている生徒も多い)で、昼休み中もコンビニや飲食店に行くことができます。もちろん、携帯電話やパソコン、ゲーム機の持ち込みも自由です。

部活は無いに等しかった

部活には所属していましたが、決められた活動はなく、授業が終われば基本は暇でした。

本気で東工大現役合格を目指していた私は、放課後はほぼ毎日学校に残り、夜遅くまで(高3の時はなんと22時過ぎまで!)机に向かっていました。しかし、結局のところあまり勉強に集中できず、友達らとゲームで遊んだりすることも多かったと記憶しています。

成績は悪くなかったが、英語と国語は足を引っ張った

集中できていなかったとはいえ、運動部が部活に励む間も机に向かっていたため、成績はそれなりに上位(総合で上位25%前後)をキープしていました。

得意科目だった物理は上位数%〜1割前後、数学も上位1割〜2割以内にいることが多かったように思います。ただし、苦手科目であった英語と国語は、平均よりやや下程度にとどまっており、最後まで足を引っ張りました。

絶対的な勉強不足が不合格を導いた

校内の成績は悪くなかったものの、外部の模試では常にE判定。

しかし、結果が出ていないにも関わらず、「何とかなるのではないか」という根拠の無い自信を持っていました。

結局、最後まで危機感を持つことはなく、人生最初の大学受験は大失敗に終わりました。このような結果になってしまったのは、単純に勉強量不足によるものです。浪人中に、「自分はこんなに理解できていないことが多かったのか。これでは受験に失敗したのは当然だ。」と納得したことを覚えています。

スタートダッシュに成功した浪人生活

大学受験に失敗した私は、駿台予備学校御茶ノ水校スーパー東工大コースで浪人することになりました。

東工大を目指す浪人生の集団としては、全国でも最大規模だったと思いますが、実際に東工大に合格するのは2割未満でした。

春期講習で苦手科目の英語をある程度克服できたこともあり、夏の模試ではクラストップに。

その後、水樹奈々さんのライブに参加したり、授業をサボって秋葉原に行ったりするなど、浪人生活を存分に楽しみながら、年明けには気象大学校の合格頂くことになります。

発熱したセンター試験からのAO入試合格

センター試験当日は38度の熱が出てしまいましたが、なぜか過去最高の点数を獲得し、東工大のAO入試の受験資格を得ました。

ちなみに、以前に発熱した状態でマーク模試に挑んだ経験があったことから、熱が出ても焦りはありませんでした。

体調不良の状態でどこまで勝負できるのかということを、試してみるのは良いかもしれません(無理はしないようにしましょう)。

その後、無事にAO入試で東工大の合格を得て、早慶の受験前に大学受験生活は終わりました。

東工大を選んだ理由と、志望校を早めに定めることのメリットについて

消極的な理由で東工大が選ばれた

高校1年の夏に、「自分には東大に入るだけの国語力も英語力もないし、これらを勉強する気になれない。

それなら、東大の次に優秀であろう『東工大』を狙おう」と考え、晴れて東工大合格に向けた勉強を開始しました。

志望校を早めに定めることのメリットとは?

高1の夏に志望校が決まったというのは、平均よりもかなり早いと思います。

結果的に、志望校を早く決めたことは大きなメリットがあったと思っています。というのも、自分の目標が明確になっているため、勉強法を組み立てやすく、モチベーションも保ちやすいからです。

「丁度いい大学に行こう」といった漠然とした目標設定では、短時間で効率よく学習することは難しいかと思います。

まだ志望校が定まっていない方は、是非、多くの大学の情報を得て、早めに志望校を絞ってみてはいかがでしょうか。もちろん、高校1年生や2年生であれば、無理に決める必要は全くありません。

東工大合格には無駄を省いた勉強法が大切

国語と社会は捨ててしまっても良い

東工大合格に照準を定めてからは、科目ごとの力の入れ方を明確に区別し、2次試験の科目に無いもの(国語や社会)は、適度に手を抜きました。

この、「科目を絞る」という勉強法には、賛否両論があるでしょう。

しかし、限られた時間の中で東工大合格を勝ち取るためには、ある程度受け入れざるを得ないものでもあります。

本当に優秀な人は、入試と関係ない科目にも真面目に取り組んでいるのでしょうが、現実にそれが可能な人材は限られると思います。

私は浪人を経験していますが、浪人中は現役時よりもさらに顕著に勉強科目を絞りました。

国語と地理の授業は、ほとんど出席していません(秋ごろになると、他の多くの生徒もこれらの授業をサボるようになっていました)。今振り返っても、これは非常に良い判断だったと思っています。

センター試験対策は、いらない!

私は、現役時代も浪人時代も、自主的にセンター試験の過去問を解いたことは1度もありません。

東工大合格を目指す上で、センター試験対策にはほとんど意味が無いと言っても良いと思います。

もちろん、「国語は200点中50点しか取れない!」「社会は30点取れれば良い方!」という場合は、少し対策をした方が良いかもしれませんが、基本的には2次試験対策に集中すべきです。

2次試験で大切なのは数学。でも偏り過ぎには注意!

2次試験の科目(数学、英語、物理、化学)に関しては、基本的にまんべんなく力を入れました。

ただし、この4科目の中で、圧倒的に重要度が高いのは数学です。ですから、「数学が圧倒的に得意だ!」という方であれば、数学に全振りしても合格できる可能性があります。

実際、東工大の後輩で、「数学はほぼ満点、英語は全く勉強しなかったので20点くらい」という変わり者がいました。

とはいえ、基本的に数学に注力し過ぎるのはリスクが高いため、残り3科目もしっかり勉強することをおすすめします(先ほどの後輩も、現役時代に失敗して浪人しています)。

学校の授業は信頼できますか?

現役時代は塾に通っていなかったため、学校の授業と自主学習が全てでした。

授業が信頼できる科目に関しては授業を中心に、そうでない科目は自主学習を中心に学習計画を組み立てました。

授業が信頼できるかどうかは、定期テストや模擬試験の結果を見て、「今の学習方針で問題ないか」を常に確認して判断していました。

授業を真面目に聞いているのに成績が伸びないのであれば、思い切って授業を無視した勉強法に切り替えるのが良いかもしれませんね。

私も、物理は授業中心から自主学習中心に切り替えた途端に成績が伸び、最終的にはほぼ100%が自主学習になっていました。

予備校を活用するのもアリです

現役の時は、「さすがはトップレベルの公立高校!授業もレベルが高い!」と思っていましたが、浪人してまさに「目から鱗」でした。

予備校の授業のクオリティは抜群に高く、入試に最適化されており、高校の授業よりもはるかに効果があったのです。

仮に、私が高校時代に戻れるのなら、おそらく予備校に通うと思います。予備校に通う時間が無い方も多いと思いますが、そうでなければ、是非一度予備校の授業をのぞいてみてはいかがでしょうか。

結局、最適な勉強法は人それぞれ

東工大を志望する高校生であれば、自分にフィットする勉強法が何かということについて、ある程度理解できている人も多いのではないでしょうか。

是非、「自分にフィットする勉強法」を大切にして、受験勉強を進めて頂きたいと思っています。

私は聴覚から情報を得ることが苦手(例えば、歌を聴いても歌詞がほとんど頭に残らない)なので、視覚情報を中心に学習するようにしています。

このように、自分の特性を生かした勉強法を確立することが、効率の良い学習につながります。是非、早いうちに自分にフィットする勉強法を見つけましょう。

(おまけ)AO入試という選択肢

AO入試にもチャンスはあります

とある高校では、「東工大のAO入試というのは、数学オリンピック出場程度の実績がないと合格できません」という指導が行われていたことがあると耳にしましたが、とんでもないことです。

AO入試は、決してそのような入試ではありません。

私は何も実績を持っていませんし、私と同様にAO入試で合格した高校の同級生を3人知っています。みなさんも、是非チャレンジしてみてはいかがでしょうか。

やっぱり、センター対策はいらない!

東工大のAO入試を受験するにあたり、センター試験の対策をすることは、あまりオススメしません。

AO入試は一般入試と異なり、センター試験である程度の高得点(950点中800点程度)を取る必要があるため、どうしても対策をしたくなってしまいます。

ですが、基本は一般入試に集中すべきであり、AO入試のためにセンター対策をするのは、効率が良いとは言えません。特に、時間のない公立高校の生徒であればなおさらです。

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