【中学受験】2023年最新版 社会の勉強法・解法のコツを徹底解説!

「中学受験では社会より算数の方が配点が高い」「子供が暗記が苦手」ということで社会より他の科目を優先して、お子様に勉強させているご家庭も多いのではないでしょうか。

中学受験において、確かに社会は算数より配点は低いですが、しっかりと学習していれば安定して点数を取ることができる科目です。もし本番で算数や国語で点数を落としても、社会でカバーすることができるため、社会の対策をすることは重要となってきます。

そこでこの記事では、社会が苦手なお子様の特徴とその対策、合わせて効率的な勉強法や解法のコツを紹介します。おすすめの参考書も紹介しているので、是非お読みください。

国語と算数と理科に関しては以下で紹介していますので、こちらを参考にしてください。

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中学受験の社会の勉強はいつから始める?

結論から言うと、新4年生頃から始め、それまでは国語と算数を優先してください。

まず第一の理由として国語と算数は配点が高い傾向にあります。また近年の社会は暗記だけでは解けない分野も増えてきていて、そのためにも読解力や計算力と言った国語と算数の能力が必要です。

とはいっても暗記が必要ですが、暗記自体はあとから取返しが比較的つきます。しかし読解力や計算力と言った能力はすぐに身につくものではありません。

なので、4年生からまずは身近な知識と結びつけやすい地理から、楽しく学習できると理想です。

5年生から並行して歴史を始め、6年生になったら公民を学びながら地理・歴史を復習しましょう。公民の配点はそれほど多くなく、地理・歴史の配点が高いことが多いため、しっかりと地理・歴史の復習をするこの流れがオススメです。

6年生の夏休みからは問題演習や習う科目の復習、過去問対策とやることがたくさんあるため、しっかりとこのステップを踏んで学習の下地を積み上げることが大切です。

社会に限らず、いつから中学受験の勉強をしたら良いか悩んでいる方はこちらの記事を参考にしてください。

中学受験の準備はいつから始める?塾や家庭教師を始めるタイミングや各教科の対策方法まで解説!

社会が苦手なお子様の特徴と対策

社会を苦手科目とするお子様には2つの特徴があります。1つは暗記する習慣がないこと、もう1つは丸暗記や語呂合わせばかりで、単語のみを覚えていることが挙げられます。

お子様を社会が苦手だと決めつけることなく、この2つのポイントを解消してあげることが大切です。

以下でこの2つのポイントについて詳しく解説します。

  • 暗記する習慣がない

テスト前に詰め込むように暗記するのではなく、暗記を日頃から習慣化することが重要です。暗記カードやポケット参考書を活用して、隙間時間を使って暗記を行うことを習慣づけましょう。算数など、1つの問題に対してある程度時間を取って集中して取り組む必要のある科目と違い、社会は隙間時間を有効活用して勉強することが可能です。

  • 丸暗記や語呂合わせばかりで覚えている

社会は、丸暗記や語呂合わせで言葉だけで覚えるのではなく、時代の流れや因果関係等、周辺知識まで合わせて覚えることが重要になります。

これらのポイントを解消するためにも、保護者の方は是非お子様に学校や学習塾で習った内容を質問してあげるようにしてください。お子様にとって質問に答えることがアウトプットの練習になったり、自分で説明しているうちに理解していないことに気づくことができます。

また、その内容の周辺知識を聞くような質問をすることも効果があります。例えば、歴史のある事象について質問した際、その事象に関連して起きた事件や前後の時代の流れについても質問をすると、流れや因果関係を整理することができてお子様の理解に繋がります。

質問をする際に重要なことは、お子様の回答を頭ごなしに否定しないことです。否定されてしまうとお子様は社会の勉強が嫌になり、一層理解をすることが難しくなってしまいます。

社会の単元別の出題範囲と勉強法

中学受験の社会では小学校で習う内容よりも細かな知識が問われます。中学受験の社会の対策をする場合、学校の授業を受けてからでは間に合わないため、先取り学習が必要になります。

最近の入試問題では単純な知識のみではなく、思考力や判断力、表現力を問う問題が増えています。持ち合わせている知識を合わせて問題に取り組むことが大切であるため、単純に知識を詰め込むだけでなく、その知識を応用して使えるようになることが重要です。

地理・歴史・公民はおよそ4:4:2の割合で入試において出題されます。地理歴史に関しては小学4年生から等早く学習を始めた方がよいでしょう。公民に関しては、受験対策は小学6年生から始める場合でも間に合うため、特段急ぐ必要はないでしょう。

ここから、単元別に特に押さえたい内容や勉強方法を紹介します。

地理の出題範囲と勉強法

地理では日本の地理や地形・気候が問われます。それぞれの都道府県の特色や県庁所在地、簡単な海外の地理についても合わせて範囲となっています。瀬戸内海は穏やかな内海なので養殖業が盛ん、といったように日本の地理・気候から産業まで知識をつなげることができると地理の理解がより深まります。

地理の勉強法の中で特に重要なのは地図を利用して勉強する、ということです。白地図を用意し、山や川、海の名前をそこに書き込むことで、名前だけでなく、それぞれの位置関係まで覚えることができます。

特に、平野が形成される要因に川があるため、平野とそれを形成した川はセットで覚えるのがよいでしょう。

地理の出題形式として特徴的なのが計算問題が出るということです。よく見られるのは、距離や時差を求める問題です。

距離は地形図の縮尺と地形図上の長さから、時差は2地点間の経度差から求められます。

例えば、距離の計算問題で、25000分の1の地図上で5cmの長さは実際だと何mですか?という問題があったとします。この問題の場合、地図上の長さを25000倍すると実際の距離になるため、5×25000=125000(cm)となります。加えて、解答は問題で何mですか?と聞かれているためcmをmに変関する必要があります。よって、125000(cm)をmに直し、1250(m)が答えとなります。

また、時差の計算問題で、東京(東経135度)とニューヨーク(西経75度)の時差を求めなさい、という問題が出たとします。このとき、東京とニューヨークの経度差は135+75=210度となります。経度15度につき時差が1時間となるため、210÷15=14で東京とニューヨークの時差は14時間と求めることができます。

歴史の出題範囲と勉強法

歴史は旧石器時代から現代までの日本史・政治史・外交史・文化史が出題されます。歴史は範囲が広く、問題においても年号や地図資料を見て解答するため、広く深い知識が必要になります。

歴史の勉強法として重要なのが、因果関係や時代の流れを把握することです。例えば、政治史においては時代ごとになぜその政策がとられたのかを理解することが大切です。当時の外交状況や文化が、とられた政策の背景にあると考えられ、それらを把握することでより理解が深まります。

特に並び替え問題では、起きた出来事を単に暗記するのではなく、因果関係や流れを把握した上で答えることで、並び替え以外の記述問題においても対応することができるようになります。

公民の出題範囲と勉強法

公民の出題範囲は政治・法律・時事経済の3つです。公民はこの3つで構成されており、それぞれの分野について解説します。

政治に関しては、選挙のあった年や首相が交代した年は、時事問題もかねて選挙制度や内閣の成立についてよく出題される傾向にあります。「○○してから△△日以内」等、細かい日数などをしっかり覚えることが重要です。

法律は、日本国憲法に関して、ある程度出題されるものは決まっているため、志望校の過去問を分析してみることがよいでしょう

時事経済等は特に日ごろからお子様がニュースや新聞を見ることに慣れていると強みにすることができます。一般の大人向けのニュースや新聞がお子様にとって難しい場合は、子供新聞がわかりやすくおすすめです。ただ、時事問題の本格的な対策は小学6年生の秋以降に行えば問題はないため、それまでは地理歴史・公民の他の分野についての勉強を優先してよいでしょう。

社会の勉強法・解法のコツ

社会の勉強法・解法のコツを問題形式ごとにまとめました。暗記、空欄問題、正誤問題、資料読み取り問題、文章記述に分けて解説します。是非ご一読ください。

暗記

暗記はただその単語を覚えるだけでなく、周辺知識まで合わせて覚えることが効果的です。例えば、「長篠の戦」を覚えようとしたとき、「鉄砲三段打ち」、「馬防柵」、「織田信長が最強の武田騎馬軍に勝利」など関連する知識も合わせて覚えることで記憶が定着しやすく、より理解が深まります。

また、漫画やゲームも活用することも1つの手です。入試直前にこれをするのは推奨できませんが、小学4年生など早い段階から社会に慣れさせるためにはすごくいい勉強法です。

そして暗記に関して最も重要なことは、インプットとアウトプットを繰り返すことです。一度見ただけでは単語を覚えることはできず、忘れていってしまいます。暗記カードやポケット参考書等で何度もインプットし、小テストでアウトプットするサイクルを、隙間時間を活用して何度も行うことが大切です。

空欄問題

空欄問題は漢字で書けることが重要です。漢字で書けるところをひらがなで書くと減点対象になる場合があります。解法としては、問題文全体をよく読み、流れや重要語を把握することで答えの手がかりを見つけましょう。

正誤問題

正誤問題は、問題文の誤っている部分に線を引き直し、正しく書き直す練習をするのがよいでしょう。ただ誤っているところを見つけるだけではなく、正しく書き直すことで知識のアウトプットにも繋がります。

特に時代や場所など頻出パターンに慣れておくことで、入試本番で慌てることなく解答することができます。

資料読み取り問題

資料の読み取り問題ではグラフや表が出されることがあります。数値が大きいところや小さいところ、また大きく変化がある部分に注目し、その背景に何があったのかを考えることが重要です。

地理では、気温・降水量を示した雨温図のグラフなど、ある程度出題されるものが決まっているため、類似問題を解くことで対策しましょう。また、ただ問題を解くのではなく、普段からその選択肢、その解答にした理由を考える習慣をつけることが大切です。

文章記述

文章記述問題では、出題の意図を読み取ることが大切です。出題の意図を読み取ることで解答に含めるべき単語や内容を絞ることができます。

解答を作る際には、グラフの読み取りや内容説明を行い、複数の視点から解答することが重要です。前提となる知識はもちろん、思考力や表現力も試されます。

解答を作り、解答の解説を読むだけではなかなか上達しないため、保護者の方や塾の先生などに添削を行ってもらいましょう。

このように、多様な出題形式が存在する中学受験の社会を対策するにはスマートレーダーがおすすめです。

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こちらからお子様にあった家庭教師を探してみてはいかがでしょうか?

おすすめの参考書・問題集を紹介!

ここではおすすめの社会の参考書や問題集を紹介します。お子様のご年齢やレベルに応じて適切な参考書・問題集を使用しましょう。

歴史はエピソードや周辺知識が豊富なものがおすすめです。その他の地理や公民に関しても、図表や写真が多いものは理解がしやすいのでおすすめです。

問題集のレベルはお子様が受ける学校のレベルに則したものにしましょう。あえて難しい問題集をやる必要はありません。暗記では一問一答式の参考書が効果的です。持ち運べるサイズだとなおよいでしょう。

ここからはおすすめのピックアップした参考書・問題集を紹介します。

中学入試まんが攻略BON!(Gakken)

中学入試に必要な重要事象を漫画でまとめてくれている本です。漫画なのでお子様にも読みやすく、勉強し始めのとっかかりとして最適なものです。

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小学高学年 自由自在 社会(受験研究社)

中学入試で使う範囲をほとんど網羅しており、辞典のように使える参考書です。図解が多いのでわからないことがあった時や記述の参考に使える本となっています。

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社会メモリーチェック 2023年資料増補版

要点がまとまっており、総復習する際の問題集としてとても効果的です。近年の時事データも取りれており、時事対策もバッチリです。

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中学入試 でる順過去問 社会 合格への1008

中学入試でよく出る頻出問題をまとめている問題集です。最頻出の問題から対策できるため、傾向対策に効果的です。「まとめ」「重要用語をチェック」「入試問題でチェック」の3段階を踏んでいるので着実に力をつけることができます。

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中学入試の最重要問題

こちらも頻出問題を出る順でまとめている問題集となっています。基礎から応用まで網羅しており、解説も詳しいため長期休みにやり込む問題集としてうってつけです。

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中学入試 小学用語&資料集 社会3300(旺文社)

基本的な用語から中学入試に使える用語まで幅広く掲載されている用語集です。全編フルカラーで見やすく、図や写真もふんだんに載せられているため、お子様にとって本感覚で読むことができる一冊です。

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中学入試 社会 実力突破(受験研究社)

試験の要点が簡潔にまとめられており、図解や写真をふんだんに取り入れている問題集です。思考力や判断力が試される問題も含まれており、基礎から応用まで対応できる問題集となっています。

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中学入試 最高水準問題集 社会(文英堂)

難関校の問題を分析し、良問が厳選されている問題集です。実際に入試で使用された問題が載っているため、入試本番を想定しながら解くことができるハイレベルな問題集となっています。

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分析力で合格!公立中高一貫校適性検査問題集 社会的分野(朝日学生新聞社)

これからの入試で出題が多くなると予想される分析問題に対応した問題集です。表やグラフを中心に資料を正しく分析し、説明する能力が問われる問題が多いです。数値から物事の推移を見極める力や自分の意見を論理的に表現する力が問われる問題集です。

分析力で合格!公立中高一貫校適性検査問題集 社会的分野(朝日学生新聞社)

特進クラスの社会

難関校ならこの問題集がおすすめです。基礎から入試直前までこの一冊でOKの問題集です。小学校の学習範囲外まで対応しており、有名中学の問題分析を行っているため、もれなく内容をカバーできます。

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さらに演習問題をやりたい場合は、以下の問題集を合わせてやるのがおすすめです↓

特進クラスの社会 難関・超難関校対策問題集

まとめ

いかがでしたでしょうか。中学受験において社会の効率的な勉強法や解法のコツ、おすすめの問題集を紹介しました。

中学受験で成功するためには、志望校の出題傾向やお子様の苦手分野の対策方法を把握することが大切です。

保護者の方はお子様をしっかりとサポートしてあげて、勉強のサポートや参考書・問題集選びをするようにしましょう。長い道のりの中学受験において、スケジュール立てや振り返りでお子様をサポートしてしてあげてください。

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