【中学受験】【志望校選び】私立?国立?公立?徹底比較

はじめに

中学受験をしようと考えたときに、まず悩むのが「志望校をどこにしようか」というポイント。もちろん、学校の所在地やレベルなどが志望校選びの重要な判断材料になりますが、まずは私立・国立・公立の選択肢があることを把握することは重要です。それぞれ、費用面や教育内容などで大きな違いがあります。志望校決めに悩んでいらっしゃる親御様は必見です!

私立、国立、公立中学校の違いとは

中学受験をする際の志望校選びの選択肢として、

  • 私立中高一貫校
  • 国立大学附属中学校
  • 公立中高一貫校

の3つが挙げられます。

それぞれ、教育内容や費用、入試問題の特徴などに大きな違いがあるため、受験をする際にはこの違いを把握してしっかりと対策する必要があります。この記事では、それぞれの学校の違いについて詳しく説明していきます。

私立中学校の特徴

費用

私立中学校に通うのにかかる費用は、学校関係で年に約100万円です。

私立中学校の場合は授業料がかかります。公立・国立中学校では授業料は無償なため、ここが1番の特徴であると言えます。私立中学校では一年間の授業料は平均で約43万円。この金額は学校によって20~100万円とかなり開きがあるので、志望校を考えるときには授業料も個別に調べる必要があるでしょう。

また、注意点としては、入学時に寄付金を募集している学校が多いため、入学時にかかる費用が多い点も考慮する必要があります。

私立中学校に通うのにかかる費用の一覧は以下の通りです。

  • 授業料  42万8574円・・・40.0%
  • 学校納付金等 30万5130円・・・28.5%
  • 通学関係費 14万765円・・・13.1%
  • 修学旅行•遠足•見学費  8万2578円・・・7.7%
  • 教科外活動費  5万5796円 ・・・5.2%
  • 教科外活動費  5万5796円 ・・・5.2%
  • その他 8,397円 ・・・0.8%

(文部科学省 平成30年度子供の学習費調査の結果について より引用)

教育内容

私立中学校の教育の特徴は、なんと言っても学校独自の需実した学習環境と、6年間の学校独自の一貫した学習プログラムにあります。また、学校ごとに伝統の校風があり、お子様の性格に合った学校選びが重要になります。女子校、男子校があるのも私立中学校の特徴です。

一貫校の特徴として「学習プログラムの早さ」があります。学習指導要領に捉われず、各学校が自由にカリキュラムを作成できるため、中学生のうちに高校範囲の学習をしたり、高校二年生までには高校範囲全てのカリキュラムが終わっているなど、一貫校ならではの先取り学習をすることができます。図書館やICTを活用した学習、充実した食堂など、施設の魅力も特徴の一つです。

入試問題・日程

私立中学校の入試問題は、学校ごとの特色が強いため、過去問を使った志望校ごとの対策が重要になります。どの学校も、単なる知識ではなく知識を使って問題を解く思考力、解答を作る記述力などが問われます。小学校で習うこと以上の知識を問う学校もあるため、独自の対策が必要です。志望校を早めに決定し、個別の対策をすると良いでしょう。

入試日程については、首都圏の中学入試に絞ってご紹介したいと思います。東京都・神奈川県では2月1~5日に入試が行われることが多く、千葉県・埼玉県の学校は1月入試が多いです。

特に、都内難関私立中学校は2/1が受験日であることが多いため、1月までに練習受験をし、2/1に第一志望校を受験し、2/2以降に第二志望以降の学校を受験する受験生が多数です。

参考までに、都内有名中学校の入試日程をご紹介します。

  • 開成中学校 試験日 2/1 合格発表日 2/3
  • 麻布中学校 試験日 2/1 合格発表日 2/3
  • 武蔵中学校 試験日 2/1 合格発表日 2/3
  • 渋谷教育学園渋谷中学校 試験日 2/1,2  合格発表日 2/2,3(2日程あり)
  • 慶應義塾中等部 試験 2/3,5 合格発表日 2/6
  • 桜蔭中学校 試験日 2/1 合格発表日 2/2
  • 女子学院中学校 試験日 2/1 合格発表日 2/2
  • 雙葉中学校 試験日 2/1 合格発表日 2/2

私立難関中学校出身の先生に教わろう!

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国立中学校の特徴

費用

国立中学校に通うのにかかる一年間の費用は、約20万円です。国立中学校は、公立中学校と同じく義務教育のため授業料はかかりません。しかし、学校によって授業料以外にかかる費用には大きく差があるため、個別に調べる必要があります。学校によっては入学時に寄付金が必要なところもあるので、注意が必要です。

一年間にかかる費用

  • 入学時納入金
  • 設備費
  • 諸会費
  • 修学旅行費
  • 寄附金

などです。国立中学校の学費は学校ごとの違いが大きいため、個別に調べることをお勧めします。

教育内容

国立附属中学校の1番の特徴は、教育内容にあります。学費を抑えながらも、各大学の特色ある最先端の学習プログラムが受けられるところが魅力です。いわゆる「勉強」だけでなく、様々な校外学習プログラムが充実していたり、討論型の授業が行われたり、大学附属ならではの多様な体験ができる学校が多いです。また、校風としては自由で伸び伸びとしている学校が多い印象です。

また、特徴として、各附属大学の教育実習生の実習が行われることがあります。毎年数週間は、教育実習生の実習の場として、実習生による授業が行われます。私立中学校と比べると、「進学重視」のカリキュラムではないため、高校・大学受験の対策は「各自で行う必要があります。

入試問題・日程

国立中学校の入試問題は、私立とは異なり公立小学校で学ぶ内容から出題されます。そのため、小学校で学んだ内容をしっかり理解しておくことが重要です。しかし、そこから思考力や記述力を問う問題が出題され、学校によって出題形式に特徴があるため、過去問などを使った対策は必要です。

首都圏の国立大学附属中学校の入試は、2/3が中心です。そのため、私立受験と併願して国立受験をする受験生が多数です。

  • お茶の水女子大学附属中学校 試験日 2/3 合格発表日 2/4
  • 筑波大学附属中学校 試験日 2/3 合格発表日 2/4
  • 筑波大学附属駒場中学校 試験日 2/3 合格発表日 2/5
  • 東京学芸大学附属小金井中学校 試験日 2/3 合格発表日 2/5
  • 東京学芸大学附属竹早 試験日 2/3 合格発表日 2/5
  • 東京学芸大学附属世田谷 試験日 2/3 合格発表日 2/4
  • 東京学芸大学附属国際中等教育学校 試験日 2/3 合格発表日 2/5

国立附属中学校出身の先生に教わろう!

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公立中高一貫校の特徴

費用

私立、国立中学校と比べ最も学費が安いのが、公立中学校です。一年間にかかる学校関係の費用は、約14万円。もちろん授業料は無料。授業料以外の費用も、国立と比べるとさらに低額なところが多いです。

公立中学校に通うのにかかる一年間の費用は以下の通りです。

  • 通学関係費 37,666円 (27.1%)
  • 教科外活動費 29,308円 (21.1%)
  • 修学旅行・遠足・見学費 26,217円 (18.9%)
  • 図書・学用品・実習材料費等 25,413円 (18.3%)
  • 学校納付金等 16,758円 (12.1%)

(文部科学省 平成30年度子供の学習費調査の結果について より引用)

教育内容

学費を抑えながらも、中高一貫で6年間一貫した学習ができるところが特徴です。一貫校は、公立中学校よりも自由性が高いため、幅広いカリキュラムやサポートを提供しています。教育の質が高く、大学進学実績も良いところが魅力です。しかし、その分倍率がかなり高いため、対策は入念に行う必要があります。

入試問題・日程

公立中高一貫校の入試は、私立・国立とは異なり、面接や作文、特徴的な問題を含む「適性検査」となっています。適性検査の問題は、記述式の問題で、知識を問う問題ではなく、問題文や資料を読み取って自分の意見を表現する力が問われます。面接、作文、筆記問題それぞれに対し、独自の対策が必要です。

公立中高一貫校の入試日程は、東京都では2/3が中心です。

  • 東京都立立川国際中等教育学校 試験日 2/3 合格発表日 2/9
  • 東京都立桜修館中等教育学校 試験日 2/3 合格発表日 2/9
  • 東京都立小石川中等教育学校 試験日 2/3 合格発表日 2/9
  • 東京都立三鷹中等教育学校 試験日 2/3 合格発表日 2/9

公立中高一貫校出身の先生に教わろう!

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最後に

今回は、中学受験の志望校選びに関して、私立、国立、公立中学校を比較してきました。それぞれ費用や教育内容などに大きな違いがあったものの、どの中学校もそれぞれの魅力がありましたね。志望校を決める際には、お子様と相談して、ご自身にあった学校選びをしてほしいと思います。そして、志望校が決まったら、スマートレーダーに在籍する各学校出身の先生に依頼して志望校対策をしましょう!

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